VRの観光分野への活用事例集8選!【古墳や軍艦島も体験できる?】

皆さんこんにちは!

近年日本は海外からの観光客がどんどん増えているというデータがあります、2018年には過去最高の訪日外国人観光客数を記録し、世界から日本が注目されていることがわかりますね。

そんな中、同じく近年注目を増し、さまざまな分野で活用がなされている技術にVR技術があります。

今回は観光×VRというテーマで観光業でのVR技術の活用事例をいくつか紹介、解説していきます。

目次

日本政府観光局:JAPON – Où traditions et futur se rencontrent

日本政府観光局(JNTO)は、日本の観光スポットや文化を紹介するため、手軽に日本の疑似旅行を体験することができる、VR動画を公開しました。東京タワーや伏見稲荷神社など日本を代表する観光スポットがVRで再現されています。

この動画はヨーロッパの訪日プロモーションの一環としても同様の動画が使用され、日本の伝統、そして新たな日本文化、さらには自然との融合をテーマにした、日本の魅力が詰まった360°見渡せる動画となっています。

公開に伴い、日本だけでなく世界各地で多く再生されており、たくさんの外国人観光客に日本の魅力を伝えることに大いに貢献しています。

VR空間特有の「実際にそこにいるかのような感覚」が、固定カメラの視点ではなく、旅行している人の視点に合わせて自由にカメラが動くことで実現されています。

凸版印刷:ストリートミュージアムアプリ

印刷テクノロジーをベースに幅広い事業活動を展開している凸版印刷株式会社は高性能VRとGPSを活用し、スマートデバイスをかざすことで文化史跡の当時の姿を見ることができる、「ストリートミュージアム」というサービスを発表しています。

サービス:ストリートミュージアム

ストリートミュージアムは国宝や地域のさまざまな文化遺産をVRとGPSの技術を掛け合わせて紹介する旅行者向けアプリです。

史跡を訪れた観光客がスマホをかざすだけで、現存しない史跡などの歴史遺産の当時の風景と現実の風景を重ね合わせながら楽しむことのできるという革新的な体験ができます。

また、映像だけでなく、多言語に対応した音声ガイドや、Webサイトとの対応で、より深く歴史を学べるほかに、古地図表示機能やスタンプラリーなどで、地域の観光やまち歩きの魅力を引き出し、発展に大きく貢献する技術といえるでしょう。

大分県:県内の魅力を紹介するVR動画

大分県は、県内の魅力を紹介するVR動画を作成し、日本人だけでなく外国人の誘客も目指し、さまざまないイベントやツールでVR動画の発信を行っています。

大分放送、観光地や食などの魅力を360度動画で

大分県は、温泉やグルメ、さまざまな観光資源が豊富に存在し、観光地として人気の地域です。

その一方で、訪日外国人や大分のことをまだよく知らないという人を、大分に呼び込むための情報発信のツールとして多くの人が使用しているスマートフォンに目をつけ、視覚的、直感的に大分の魅力を感じてもらうため、VRコンテンツを制作しています。

このVR動画は、海外での観光商談会や旅行博などでヘッドマウントディスプレイを用いて、別府地獄めぐりや砂風呂体験などについて、現地を訪れたような没入感のある体験を提供しています。

また、現地では外国人向けに多言語対応したアニメーションで観光ガイドを行う機能の搭載など、VR・AR技術をもちいたさまざまなアプローチを行っています。

日本人、外国人観光客どちらもスマホやタブレットなどの情報ツールを使用しているでしょうからVRコンテンツをアプリなどで簡単に親しみやすく提供する観光の新たな形が、今後も広まっていくでしょうね。

堺市:仁徳天皇陵古墳 VRツアー

大阪府堺市は、公益社団法人堺観光コンベンション協会と共同で、現在世界文化遺産に登録されている百舌鳥古墳群を上空から見渡せる、「仁徳天皇陵古墳ツアー」を提供しています。

VRでも体験!令和初の世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」はココがすごかった!

このVRコンテンツは、堺市博物館内でヘッドマウントディスプレイを着用すると、音声解説を聞きながら上空300mまで上昇し、ドローン撮影の実写映像によるリアルで、雄大な百舌鳥古墳群の全貌を見渡せるようになっています。

また、本来立ち入ることのできない、約1600年前の当時の古墳内部がCG映像によって再現され、VR技術により臨場感あふれる映像体験をすることができます。

映像が進んでいく中で正面だけでなく360°あらゆる方向の景色が楽しめ、本当にヘリコプターで百舌鳥古墳群を上空から見渡したり、古墳の中に実際に入っているような感覚が楽しめるため、とても人気を呼んでいます。

元からある観光資源の魅力をさらに引き出すツールとしてVRコンテンツは大きな存在となっていますね。

佐賀県:みえつ SCOPE

佐賀県は、観光地となっている世界遺産の三重津海軍所跡で、現存しない当時の様子を臨場感あふれるVR映像で楽しむことのできる「えみつ SCOPE」というバーチャル体験を提供しています。

三重津海軍所は、現在の佐賀市諸富町・川副町の川沿いの一帯にあり、佐野常民記念館内でえみつ SCOPEの貸し出しが行われています。

このVR映像では、当時の佐賀藩が訓練に使用するため、オランダから購入した全長45mの洋式軍艦 電流丸の全容や、甲板の様子、藩士の大砲訓練の様子などが再現され、まるで当時の電流丸に乗っているような感覚を味わうことができます。

さらに、船の製造、修繕を行うドックの様子も、仮想空間内で実際に人が動き、当時の仕事の様子や、ドックの大きさが体感できるようになっています。

どうしても当時の実際の様子は跡地だけではイメージがつきにくいですが、このようにVRによって再現されることで誰でも簡単に当時の臨場感を味わうことができ、より観光地としての価値が上がっていると考えられますね。

明日香村+東京大学+アスカラボ:バーチャル飛鳥京

奈良県明日香村と株式会社アスカラボは、iPad向け歴史観光・教育アプリ「バーチャル飛鳥京」を2017年より無料で配信しています。

iPad向け歴史観光VRアプリ「バーチャル飛鳥京」をリリース

奈良県の明日香村は飛鳥時代からの歴史を持つ古都として親しまれていますが、当時の建造物の多くが現存せず、遺構は地下に埋まったままであり、なかなか観光客に古都としての魅力を最大限伝えることが難しい現状にありました。

そこでこのバーチャル飛鳥京では水落遺跡、甘樫丘からの眺め、川原寺、飛鳥寺、浄御原宮跡、石舞台古墳の村内6か所のコンテンツをコンピュータグラフィックスでVR空間内に復元し当時の風景と現在の風景を重ね合わせ、よりイメージが湧きやすくなるようにと制作されています。

360°対応でタブレットやスマートフォンという窓からのぞいているような感覚を味わえ、さらに多言語対応の音声ガイドによって、外国人や子供にもわかりやすく遺跡の成り立ちや歴史背景を理解してもらうことが可能となっています。

VRと聞くと難しいイメージがある人もいるかもしれませんが、このバーチャル飛鳥京のようにスマホでアプリをダウンロードするだけで使用できるコンテンツも存在し、VR技術の普及を感じますね。

プロダクションナップ:VR長崎360°

株式会社プロダクションナップは、ジョリーグッドと共同で、長崎県の歴史的観光名所などさまざまなコンテンツが高精度360度映像で楽しめる「VR長崎360°」を公開しています。

プロダクションナップが「VR長崎360°」を公開!

このVR長崎360°ではさまざまなコンテンツが存在しますが、その一つとして軍艦島VRがあります。このVRコンテンツでは、普段は立ち入り禁止となっている場所にも実際にその場にいるかのような貴重な体験ができるようになっています。

さらに、映像内に軍艦島を案内してくれるリポーターも映っており、立ち入り禁止のレアなスポットをガイドさんと一緒に回っているかのような体験ができます。

こうしたPRをスマートフォンなどで簡単にできることで、実際に行ってみたいという人も多くなっていくのではないでしょうか。

ジョリ―グッド:各地方放送局VR

株式会社ジョリーグッドはGuruVR Media Pro(グル・ブイアール・メディアプロ)や、VRCHEL (ヴァーチェル)などの開発したVRソリューションで地方放送局に高精度なVR事業を提供しています。

GuruVR Media Pro(VR動画、撮影・制作トレーニング)

もともと地方放送局の職員であったジョリーグッド代表取締役CEOは、各地方放送局向けに培ってきたVR技術とその利用方法についてレクチャーすることで、地方放送局ならではのローカルな情報を360°のVR空間で視聴者に楽しんでもらえるシステムの発展に従事しています。

これまで、北海道放送や東海テレビなどの地方放送局GuruVR Media Proのシステムが活用され、今後地域をPRしたくてもVRなどの専門知識がないという自治体に対して、ジョリーグッドなどの技術を持った会社や団体がVRの提案をしていくといった形は増えていくとみられています。

技術の普及はこのようなメディアの参入が不可欠でしょうから実際にマスメディア自体がVRの使用を進めていくとなると今後さらなるVR業界の飛躍が見込まれそうですね。

まとめ

観光、地域活性化、地域のPRにVR技術が多く参入してきていることが分かったと思います。

VRの「実際にそこにないもの」をあたかもあるかのように見せる技術は観光客や、その地域や遺産に対してよくわかっていない人たちにとって、イメージをわかせるにはもってこいのツールだと考えられます。

VR映像が、スマートフォンやタブレットのアプリなどで簡単に見ることができるという進歩も、VRの遠隔性をうまく特化させ、観光地に直接行ってみたくなる気持ちを起こさせることに貢献しているといえるでしょう。

今後メディアとの親和性も強まって、さらなる革新的なPR方法が現れることを期待しましょう。

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執筆者

Web広告運用を専門としている。Google・Yahoo!・LINE・Twitter・Facebook(Instagram)など、幅広い媒体の運用実績があり、日々CPAの改善に努めている。100mを11秒台で走る俊足の持ち主であり、趣味は中日ドラゴンズの応援。

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