校正とは?校閲との違いや、見落としを防ぐコツを徹底解説!

読者が読みやすい文章とは、脳に負担の少ない文章のことです。その読みやすく、信憑性の高い文章を作るにあたって欠かせない作業の1つが「校正」です。

この記事では、原稿の間違いを正し、正確な情報を読者に届けるための校正について、解説していきます。混同しやすい校閲との違いや、校正をするコツなどを分かりやすくお話していきます。

目次

「校正」について

まずはじめに「校正」とは何かを解説します。

そもそも「校正」とは?

「校正」は、執筆者が書いた原稿を読み、誤字脱字や、文字や数字などの表記を正しいものにすることです。
例えば、半角数字または全角数字の表記を統一することや、文章や文脈に矛盾がないかを確認します。文章として原稿を読むのではなく、文字を1つずつ確認することが校正する際の重要ポイントとなります。

「校正」と「校閲」の違い

続いて、「校正」と非常によく似ており、混同しやすい専門用語「校閲」について解説していきます。

どことなく似ている言葉で、同じような作業をするため、「校正」と「校閲」の違いを把握しておくことはとても大切です。それでは「校閲」とはどのようなものなのでしょうか?

「校閲」とは

「校閲」は、文章の意味や内容を正しいものにすることです。
文章を深く読み、その内容や情報が正しいものであるか、不足している内容があれば補う必要があります。文章の誤字脱字等でなく、原稿の情報が正確であるかも確認するため、校正よりもさらに踏み込んだ確認が必要となるのです。

つまり、校正は、表記や数字を正すこと校閲は、原稿内の内容を正すことになります。

校正・校閲がなぜ必要なのか

校正・校閲の違いについて理解したところで、なぜコンテンツ作りにあたり、校正・校閲が必要なのかを解説していきます。

記事を執筆する際、どれだけ注視していたとしても、変換ミスや間違いは誰でもしてしまいます。そこで、誤字脱字等の確認をする校正や、情報が正確であるかの確認をする校閲を通すことで、原稿をブラッシュアップできメディアの信憑性を高めることができるのです

また記事の内容を正確に伝えるためにも、コンテンツ制作では、「守護神」「ゴールキーパー」と表現される、校正・校閲は大切な作業の1つです。

どれだけ内容が素晴らしい原稿でも小さなミスが1つでもあれば、メディアの信憑性は欠けてしまいます。そして、正確でない情報を発信していると、不信感を抱かれてしまうのは当然なことなのです。

執筆者だけでなく、他者の目を通すことで、より質の良い記事ができます。このような理由から、チェックの精密度を上げる校正・校閲は必須の作業です。

校正の作業者がすること

「守護神」「ゴールキーパー」と表現されている、校正の作業者が実際に行う作業についてご紹介していきます。

1.表記揺れの確認

表記揺れとは、記事内に同じ表現が異なる文字表記をしていることを指します

例えば、記事内で「あなた」とひらがなを使用している場合と、「貴方」と漢字を使用している場合の表記揺れ。その他にも「取り扱い」や「取扱い」など送り仮名による表記揺れ、「1」や「1」による半角数字や全角数字、「一」や「1」によるアラビア数字か漢数字などの表記揺れがあります。

1つの記事でこのように異なった表記が使用されていると、読者に読みづらさを与えてしまいます。メディアによっては表記を統一している場合があるので、読み手に違和感を与えないよう、表記を統一しましょう。

2.誤字脱字等はないか

執筆者がどれだけ注意をしていたとしても、キーボードで文章を打ち込むため、変換ミスや打ち間違いはよくあることです。

校正する人は、1文字1文字疑いながら目を通すようにしましょう。

3.数字ミスはないか

金額や年齢、電話番号、商品IDなどの数字のミスは、特にメディアの信憑性に欠けてしまいます

正確である数字と見比べて、声を出しながら確認することで、数字ミスの見落としを防ぐことができます。

例えば、商品IDの「11155999」など数字が大きい場合は、「1千110万…」と数えるのではなく、「1が3つ、5が2つ、9が3つ」などと数字を分けて、
同じ種類の数字をまとめて数えるとミスなく正確な確認をすることができます。

4.原稿は正しく書かれているか

文章の基本でもある「てにをは」が正しく書かれているか確認します。

「てにをは」は、言葉と言葉を繋ぐ助詞のことです。また、「てにをは」は、「てにをは」だけでなく、接続助詞の「と、も、て、ても」や、副助詞の「まで、だけ、ほど」など助詞全般を指しています。

助詞は、文章の流れを整えたり、文章を分かりやすくするという多くの役割を持っているため、助詞を1文字間違えると、文章に違和感を与えてしまうことになります。

例えば、よく間違えが起きやすい「で」「に」の使い分けです。例えば、「来週はカフェで集合しよう」と「来週はカフェに集合しよう」。一見どちらも正しい使い方に感じますが、正解は「来週はカフェで集合しよう」なのです。

「で」と「に」はどちらも場所を表すときに使用される助詞ですが、「で」は、動作性のある文章に使用されます。動作性とは、人々の意思による行為です。反対に「に」は、存在性がある文章に使用されます。「公園に友達がいる」など、存在を示す動詞が後に続きます。

記事の内容を正確に伝えるためにも、助詞が正しく書かれているかを確認するようにしましょう。

校閲の作業者がすること

続いては、校正よりもさらに踏み込んだ確認をする「校閲」についてです。校閲は、実際にどんな作業が必要なのでしょうか?

1.原稿の内容は事実であるか

原稿の中で書かれている内容は、全て真実であるか確認します。

例えば、原稿に出てくる人物の名前や年齢会社名や地名、また、データーやグラフ、歴史的背景など、ありとあらゆることを確認する必要があります。また、原稿内にて他の著作物などから引用が行われている場合は、引用元を確認し、文章が正確に再現されているかも確認します。

インターネットの情報が全て正しいとは限らないので、辞書や資料など必ず信頼できるソースを元に、確認するようにしましょう。

2.内容が矛盾していないか

原稿内で記載している内容に、矛盾がないかを確認することも、記事の信憑性を高めるためにとても大切なことです。

例えば、記事の前半と記事の後半で述べていることが違ったり登場人物の設定がバラバラになっていたりなど、信憑性を損なってしまう誤りは、絶対に避けたいものです。

内容の矛盾がないか、文頭から文末までみっちり確認するようにしましょう。

3.文章が正しく使用されているか

表記揺れ、接続助詞や、主語・述語など、書かれている文章が正しく使用されている確認しましょう。

また、1文が長すぎると読み手にストレスを与えてしまいます。一般的に読みやすいとされている文章の長さは、始まりから終わりまで40〜50文字ぐらいと言われています。

接続詞や読点を上手に活用し、読みやすい文章に整えるようにするのも校閲の大切な仕事の1つです。

4.URLは正しいものとなっているか

ウェブサイト上の原稿の場合、記載されているURLが正しいものとなっているかといった確認も必要です。

リンク先のページが違うものとなっていたり、既に削除されているものだと、メディアの信用性を疑われることとなってしまいます必ずリンク先に飛び、正確であるかの確認をしましょう。

5.差別表現が行われていないか

原稿内にて、読み手が不快になるような差別表現が使用されていないか確認しましょう身体的差別表現だけでなく、性別や職種・職業人種など、その言葉の背景を考え結果として差別助長にならないように配慮をする必要があります。

コンプライアンスに厳しい現代において、万が一、差別表現をそのまま公開してしまった場合は、炎上やその後のメディア運営に支障が出ることとなります。

人権意識は、社会的にどんどん変化しているので、時代に沿った目線で校閲を行いましょう。

言葉や表現に法的な問題はないか

例えば、参考したものを引用した場合、著作権侵害に当たることはないか。また医薬品や化粧品などに関する記事では、「薬機法」に反する表現がないか、など法に触れる言葉が使用されていないかを確認します。

万が一、薬機法に反したり、著作権を侵害してしまった場合は、ペナルティを科されることとなるので十分に注意し、確認しましょう。

校正するコツ

上記の校正・校閲の作業内容を含めて、実際に見落としを防ぐための校正をするコツをお伝えします。

「絶対に間違っている」という意識で確認をする

どんな文章にも、誤字脱字やミス等はあるものです。常に疑いの目をむけて、1文字1文字を読み、確認するようにしましょう。

「大丈夫だ」と思って確認するよりも、「絶対に間違っている」と疑いながら確認することにより、小さなミスを見つけることができます。

繰り返し何度も確認をする

原稿は、繰り返し確認するようにしましょう。

一文が長すぎやしないか、主語述語は捻れていないか、表記揺れはしていないか、など、校正の作業は、確認することがとてもたくさんあります。そのため1度のチェックで全ての修正箇所を洗い出すことは、難しいものです。

1度で済ませようとすると、必ず見落としは出てしまうものなので、繰り返し何度も見直すようにしましょう。

より精度を高めるためにすること

それでは、より精度の高い記事に仕上げるための方法をお伝えします。

複数人で確認する

あらかじめ記事の内容を把握している人に加え、第3者が原稿を確認すると、視点を変えて校正することとなるので、間違いを見つけやすいです。

例えば、知らない方の記事を読んでいると、「読みにくいな」と感じることはありませんか?言葉の使い方や違和感のある文末…。自分では良いと思っていても、他人が読むと言い回しなどが気になってしまうことはよくあることです。

そのため、多くの読者が読みやすく理解できるよう複数人の目を通すことでより精度の高い記事に仕上げることができます。

音読をしてみる

文章を実際に声にだしてみると、間違いを発見しやすく効果的です。

文字を目だけで追っていても気づかない読みにくさ、句読点の位置などの違和感、言い回しのくどさなど、気になる箇所を発見できます。

全体の文章の流れテンポよく読めるかなど、視覚と聴覚の両方から情報を得ることができるので、間違いや違和感を見つけやすいのです。

印刷して確認してみる

webメディアの文章だったとしても、1度紙に印刷をして確認するようにしましょう。スプレイでの校正は、紙でするよりも、集中力や視認率が下がると言われているのでパソコンやスマホのディスプレイでは気がつかない間違いを見つけることができます。

原稿内で間違いを見つけたら、赤ペンで修正を加えるようにしましょう。

1日空けてみる

1度確認した直後に最終確認をするのではなく、1日以上時間を空けて再度確認をするようにしてみましょう。時間を空けることにより、頭の中を空っぽにし、客観的に原稿を見ることができるようになります。

確認した直後は、違和感を持つことがなかった文章も、時間を空けると、文章の違和感や、言葉の使い方などが気になる場合があります。

チェックリストを設けてみる

1度の確認で全て完璧にしようとすると、注意が散漫しどうしても見落としがでてしまうものです。そのため校正で必要なチェックリストを設けてみることで、効率よく、見落としを防ぐことができます。

例えば、表記揺れの確認、誤字脱字の確認など、細かく分けてチェックした方より集中でき効率よく作業をすることができます。

まとめ

この記事では、「校正とは?」校閲との違いや、それぞれの作業内容、校正をするコツを解説しました。

校正とは、表記の揺れや誤字脱字等の原稿内の1文字1文字を正すこと。

地道で労力が必要な校正ですが、校正をすることにより記事の質がグッと上がり、メディアや会社の信頼性も高めることができます。信頼性を失うことになるトラブルも未然に防ぐことができるので、校正は、欠かせない1つの大切な作業なのです。

記事の質を高め、読者が読みやすい文章となるように、違和感がなく信頼できる文章を提供していきましょう。

 

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