コンテンツSEOとは?成果を出すための具体的な手法やメリット・事例を徹底解説

コンテンツSEOとは、ユーザーのニーズを適切に満たせるコンテンツを継続的に生み出し、Googleなどの検索エンジンから集客を目的とした施策を指します。

そのため、コンテンツマーケティングの一種として考えられています。

しかし、自社でコンテンツSEOを実施しようとしても何から手を付けるべきか分からないというところも多いです。

その他、そもそもコンテンツSEOがどれくらい有益なのかを把握していない会社も少なくありません。

ここでは、コンテンツSEOが重要といわれている理由やメリット、施策方法・手順などを詳しく解説していきます。

目次

コンテンツSEOとは

コンテンツSEOとは、検索ユーザーにとって有益な情報を提供する記事系のコンテンツを作成し、SEOの評価を高める手法です。

ミドルワードやロングテールワードだけでなく、キーワードによってはビックワードにも有効で、幅広いキーワードに対応することが出来ます。

検索ユーザーの意図にマッチした記事を増やすことで、単体ページだけでなく、サイト全体のテーマ性も高まり、検索結果の上位を獲得し易くなります。

現在のWebマーケティングの世界では、コンテンツSEOの理解なしに検索エンジンから効率的に集客することは困難であるといっても過言ではありません。
コンテンツSEOでは各検索キーワードに応じて、受け皿となるコンテンツ(ページ)を整備することで、アクセス数の増加をめざします。

コンテンツマーケティングとの違い

「コンテンツSEO」と「コンテンツマーケティング」は、言葉が似ているため混同されがちですが別物です。

「コンテンツマーケティング」は、ユーザーに良質なコンテンツを発信して、集客して利益につなげます。

最終的には自社のファンになってもらうことが目的です。コンテンツの発信方法は、自社のホームページやメルマガ、ブログなどさまざまです。

「コンテンツSEO」は、コンテンツマーケティングの手法の1つです。検索エンジンの上位にコンテンツを表示して、ユーザーに自社の商品やサービスを認知してもらい集客を目指します。

たとえば、新聞やチラシのような従来のマーケティングとは違って、Webを中心にして行うマーケティングは、ユーザーの行動やデータが可視化できるのが大きな特徴といえます。

コンテンツSEOの重要性

ブラックハットSEOの登場

コンテンツの順位は、Googleなどの検索エンジンによって決定づけられています。

しかし今と違って2012年以前のコンテンツSEOが生まれ始めた時は、訪問者にとって役に立つ良質な情報を提供するよりも、小手先のテクニックを用いて検索順位を無理やり上げる手法でも簡単に上位に表示されることが横行していた時代でもありました。

これを「ブラックハットSEO」と呼び、価値のないコンテンツの代表でもあります。

  • 被リンクの大量設置
  • コピーコンテンツ
  • 隠しテキストや隠しリンク
  • キーワードを不自然に詰め込んだ文章(ワードサラダ)
  • 検索エンジン向けの特別なページを表示する行為(クローキング)

2012年までに、このようなブラックハットSEOは流行を極め、被リンクを販売するSEO対策業者も乱立するようになりました。

その結果、小手先のSEO対策のみに長けた品質の低いページが検索上位を独占するようになり、検索ユーザーの利便性が悪化してしまったのです。

しかしペンギンアップデートとパンダアップデートの実施で検索エンジンの性能が劇的に向上し、ブラックハットSEOの多くがペナルティを受けたため、現在ではこのような手法で上位に上るサイト・コンテンツはほぼありません。

ペンギンアップデートは人工的な被リンク大量設置を見抜いてペナルティを与え、パンダアップデートではコピーコンテンツなどの低品質なコンテンツの検索順位を低下させます。

その代わり、息を吹き返したように検索順位を上昇させたページ群があります。
それは、小手先のSEO対策に走るのではなく、訪問者の役に立つ情報を掲載していたページたちです。
Googleの検索エンジンが賢くなることで、真面目に作りこまれた良質なページが正当な評価を受けるようになったのです。
その後もGoogleは、莫大な資金力と世界トップクラスの人材を惜しみなく投入し、アルゴリズムを日々進化させています。

もし、「被リンクを人工的に作成・貼り付ければ検索順位は簡単に上がります」と売り込みにくるSEO業者は信用してはいけません。

コンテンツSEOの登場

ブラックハットSEOが通用しなくなってきた代わりに、検索上位に上がるコンテンツの特徴として、コンテンツSEOが登場しました。

別名ホワイトハットSEOと呼ばれており、人工的に作られた被リンクといったブラックハットSEOの手法を使うのではなく、検索ユーザーが有益と感じる情報を丁寧につくられたコンテンツを公表するという手法です。

いわゆる王道のSEO施策になります。

コンテンツSEOは、ブラックハットSEO業者とくらべると圧倒的に労力と時間がかかるので、コンテンツSEOを外部委託する場合は高額になることが多いのはこの理由です

ブラックハットSEO業者と比較すると、「同じSEO対策なのに、なんでこっちはこんなにお金がかかるの!?」と驚くことも多いでしょう。

もちろん値段だけで業者の良し悪しは完全に見極められるわけではありませんが、一つの比較材料にはなります。

マスマーケティングからWebマーケティングへ移行

以前は、テレビCMなどの一方的に情報を提供する「プッシュ型」のマスマーケティングが主流でした。

しかし、近年のインターネットと検索エンジンの普及により、ユーザーは自ら情報を取得できるようになり、ユーザーの課題や悩みを解決する形で情報を提供する「プル型」のWebマーケティングが重要視されるようになりました。

なおWebマーケティングのメリットは、顧客の情報や結果を数値化しやすいことです。

そのためアナログでのマーケティングに比べて効果測定が容易なため、改善や次の施策といった対応が素早く精確に行えます。

なお、Webマーケティングは、ユーザーに寄り添った情報提供を行えますが、流行などに合わせて変化する必要があります。

企業はコンテンツマーケティングやSEO対策をしっかり行い、流行や購買行動の変化に常に対応することが求められます。

コンテンツSEOはSNS連携とも相性がいい

コンテンツSEOが近年主流になっている理由は、SEO対策の面だけにとどまりません。
もうひとつの大きな理由は、FacebookやTwitterなどのSNSの普及です。
コンテンツSEOはブラックハットSEOと比較すると、SNS拡散との相性が非常によいのです。

たとえば、ブラックハットSEOの典型的な手法である人工被リンクの大量設置はSNSでの活用はほとんど見込めません。

新しいページが増えるわけでもなければ、良質な情報が公開されるわけでもないからです。

ブラックハットSEOでは、コンピュータープログラムである検索エンジンはだませても、人間の目でチェックされるSNSでは低品質なコンテンツは拡散されないのです。

しかしコンテンツSEOはこの点で大きく異なります。たとえばコンテンツSEOにおいては検索エンジンからの集客と、質の高い情報発信を目的としてコンテンツを作ります。

当然Facebookの「いいね!」やTwitterの「ツイート」も当然得やすくなります。

さらにコンテンツSEOでは、コンテンツ自体がSNSに投稿するネタになるのは大きなメリットです。

新コンテンツの公開時にFacebookやTwitterで紹介するのはもちろん、古い記事も数ヵ月ごと~半年ごとなどのスパンで繰り返し投稿すれば、SNSのネタ切れも防止できます。

効果面からみても、コンテンツSEOの方がブラックハットSEOよりも上となります。

商談や接客、プレゼンなどの場面でも活用できる

これらのコンテンツはユーザー向けの情報にだけでなく様々な場面でも活躍します。

例えばコンテンツの内容を使って会社案内パンフレットや商品・製品カタログを作成すれば、商談の提案ツールを簡単に用意できます。

すなわち、一度コンテンツを作ることでその内容が会社の半永久的な資産になるということでもあります。

コンテンツマーケティングの視点が重要になる

コンテンツをSEO・SNS・商談の場など、あらゆる用途で駆使して販売活動を促進する手法をコンテンツマーケティングと呼びます。

このコンテンツマーケティングが現在のデジタルマーケティングの世界では、メインストリームになっています。

今後はどんな企業ホームページでも、コンテンツマーケティングの視点を抜きにした運営はもはや考えられません。

現在はSEO対策という分野自体がコンテンツマーケティングの一手法へと、吸収合併されていると見たほうがよいでしょう。

みなさんもコンテンツSEOを進める際には、SEO対策の視点だけにとらわれず、作成したコンテンツをどのように活用するかを、マーケティング戦略全体を見ながらしながら検討していきましょう。

コンテンツSEOのメリット

企業の信頼度がアップし、ブランディングに貢献する

充実したコンテンツを企業ホームページ内に増やすほど、訪問者の信頼度が増し、購入・契約につながる確率がアップします。

例えば、子どもの学習塾の利用を検討している時にAとBのホームページにそれぞれアクセスします。

Aの学習塾の場合、「金額」と「コース」しか表示されていないとします。

対してB学習塾の場合は、「学習塾の選び方」や「どんなことを指導してもらえるのか」「講習はいつ受けられるのか」「進路相談は受けつけているか」といった解説記事が掲載されています。

この情報量の差だけでも、B学習塾への問い合わせが増えることが容易に想像できるでしょう。

学習塾の運営のみならず、指導という面でもプロフェッショナルであることが分かりやすいので信頼感にもつながります。

このように、充実したコンテンツは顧客のロイヤルティ(顧客が抱く愛着や信頼感)を高めて受注率を引き上げます。

さらに、「少し高くても、ここはクオリティが高い仕事をしてくれそうだ」と顧客にイメージしてもらうことで価格競争から脱し、単価の向上も実現できます。

特にこれらのロイヤルティ醸成効果は、商品・サービスを購入するまでの検討期間が長く、判断も慎重なBtoBビジネスにおいて顕著に表れます。

企業ホームページでは、プロとしてのこだわりや経験・技術が伝わるようなコンテンツを整備して、ブランディングにつなげましょう。

集客効果が長期間維持できる

コンテンツSEOのみならず、SEO対策全般にいえることですが、
集客効果の持続力が高いことが最大のメリットです。
たとえば新聞広告やテレビCMや折り込みチラシでは、発信直後には爆発的な集客効果を生み出しますが、時間が経つにつれ急速に効力が失われます。
これはSEO対策と同じWebマーケティングの一種であるリスティング広告(検索連動型広告)でも、一緒です。
リスティング広告では、広告がクリックされるたびに料金が発生しますが、入金を止めてしまえば途端に集客効果はゼロになります。

しかしコンテンツSEOは一度公開したWebコンテンツは自ら削除しないかぎり、永続的にYahoo!やGoogleなどの検索エンジンから見込み客を集客しつづけます。

長期的価値が高い

広告方法の1つとしてリスティング広告は、クリックされるたびに料金を支払う必要があります。

そのため競争が激しいキーワードでは、たった1クリックで数千円が取られることも珍しくありません。

たとえば、全国紙に新聞広告を出そうとすると一番小さい広告枠でも200万円以上のコストが発生し、テレビCMでは15秒間の放送1回で80万~200万円程度の費用がかかるといわれています。

一方、コンテンツSEOではCMSを使えば、社内で簡単にコンテンツ(記事など)を追加できるので、広告費で維持できます。

企業自社サイトがあって、社内でコンテンツを更新できればコンテンツSEOは無料で始められます。

仮に外部の専門業者に外注をしても、最初のコンテンツ制作費くらいしか発生せず、あとでそのコンテンツ自体の料金を継続的に請求されることはありません。

つまり、もしコンテンツ制作を外注した場合でも、長期的に見れば、コストは格安で済むのです。

コスト面から考えても、コンテンツSEOはほかの広告よりもコストパフォーマンスが優秀と考えていいでしょう。

コンテンツの蓄積に従って集客力が増える

コンテンツSEOでは集客力がいつまでも持続されるだけでなく良質なコンテンツを増やせば増やすほど集客力が着実に増加していくことも期待できます。

そのためコンテンツSEOに費やす時間や労力は「貯金」「投資」に近いです。

お金を入金すればするほど利子率が上昇していく、極めて有用な貯金・投資だといえるでしょう。

集客力が安定しやすい

ンテンツの検索順位が下落してしまうと、集客力の低下が発生します。特にライバルサイトの出現やアルゴリズムの変更で、集客数が減じることは十分ありえます。

しかし、それでも人工被リンクなどに頼ったブロックハットSEOよりも、コンテンツSEOは圧倒的に集客効果の安定性が高いです。

ひとつは有益なコンテンツを増やすことに専念するコンテンツSEOでは、検索エンジンをだますような手段を使わないので、アルゴリズムアップデートによるペナルティを受ける確率が低いことが挙げられます。

もうひとつは、SEOキーワードに多様性があることです。

幅広い層との接点を積極的に作れる

コンテンツSEOでは自社でコンテンツを作成すれば費用は発生しませんし、作成したコンテンツ自体は維持費用なしで永続的に公開されます。

たとえば、学習塾のサイトを運営しているところであれば「個人指導と大人数指導はどちらがいいのか」という記事をアップしたとします。

この記事を読んだ人の中に、まだ学習塾を検討する時期にない子育て世代の人呼んだ時、数年後の子供の受験を考えて、ホームページに訪問してもらうこともあります。

これは売り込み系コンテンツよりもはるかに幅広い層と接点を持てるのが、知識・教育系コンテンツのメリットといえるでしょう。

お客様対応の手間を軽減できる

顧客育成が自動化されるということは、お客様と対面する営業社員や販売員が一から十まですべての情報を伝える手間が省けることになります。

また、来店するお客様や電話をかけてくるお客様も、事前にホームページの情報をチェックしてからアクションを起こすので、相談や質問のポイントが明確になり、契約・購入までの意思決定が高速化します。

なお、Googleの調査によると、現代の顧客の80%以上は来店や商談前にネット上で収集した情報が決め手になって、購入する商品・サービスを決定しているというデータがあります。

つまり、オンライン上の情報提供を密におこなっている企業は顧客獲得の面で圧倒的に有利になるということです。

自然な被リンクを獲得できる

訪問者の要望・お悩み・疑問を解消する良質なコンテンツは、検索上位を獲りやすいだけでなく、FacebookやTwitterなどのSNSでも拡散されやすいです。

さらに、SNSでの拡散が広がれば外部のブログやホームページで紹介される確率も飛躍的にアップします。

つまり、自然な被リンク(ナチュラルリンク)が獲得しやすくなるのです。

勘違いされている方も多いのですが、ペンギンアップデートの施行後も、自然に貼られた被リンク(ナチュラルリンク)の検索順位を上昇させる効果は未だ健在です。

検索エンジンからペナルティを受けてランキングを急落させる危険性があるのは、あくまで人工的に大量設置された被リンクのみなのです。

自然な被リンクが蓄積されていけば、当然そのページの検索順位は上昇し、サイト全体の評価も高まるので、他のページの検索順位も向上します。

コンテンツSEOの注意点

集客効果が発揮されるまでが遅い

コンテンツSEOは集客効果の持続力は高いですが、効果が出るまでに時間がかかります。

理由は2つあって、1つは検索エンジンの評価が安定するまでに時間を要することです。

Googleのクローラー(Webページの情報を収集するコンピュータープログラム)が新しく追加されたコンテンツを発見し、インデックスするまでには時間がかかります。

Googleサーチコンソールの機能を活用すればクローラーの巡回を要請できるので、インデックスまでのスパンを短くできますが、それらを活用しないならインデックスまでに数日~数ヵ月を要することもあります。

さらに、コンテンツがインデックスされてもその時点で検索上位を獲れることは、あまりありません。

Googleは各ページの訪問者の動きやクリック率・直帰率などのデータも加味しながら、検索順位を決定しています。

そのため、新しくインデックスされたページはまだ訪問者が少ないため、それらのデータが蓄積されておらず、上位に表示されにくい仕組みとなっています。

2~3か月かかることもあれば、なかには公開から1年以上を経過してようやく検索上位を獲得したコンテンツも存在します。

コンテンツSEOを実施するなら、作成したコンテンツが集客効果を発揮するまでには、ある程度の期間を要するという点は必ず理解しておいてください。

またサイトを公開したての段階はコンテンツの数自体が少ないため、当然集客数も少ないです。

総ページ数が少ない初期段階は、コンテンツSEOではいわば我慢の時期なので、アクセス数が伸びなくても諦めずにコツコツとコンテンツを積み重ねる根気が必要です。

また、社内の関係者や上司にも、コンテンツSEOはすぐに結果が出るものではないことをあらかじめ理解してもらいましょう。

コンテンツの作成に労力と時間がかかる

検索結果のランキング上位を獲得できるほどの良質なコンテンツは、作成するのに手間と時間がかかります。

CMSを使えば、ページ追加自体は簡単にできるのですが、コンテンツの立案や原稿の執筆が大変なのです。

ただ、SEO対策も本質的にはお客様とのコミュニケーションですから、真剣に取り組む必要があり労力がかかるのは当然のことだともいえます。

接客や営業活動に手が抜けないのと一緒です。

ただし充実したコンテンツを作成すれば、営業担当者や販売員の業務負担を軽減できることを考慮すると、労力と時間を投入する価値は十分あります。

外注すると費用がかかる

社内でのコンテンツ作成に自信がないときは、コンテンツ作成を外注するのも選択肢のひとつです。

しかし、すでにご説明しましたがコンテンツSEOは手間や知識・経験が要求されるので、ブラックハットSEOと比べると高額です。

コンテンツSEOを標榜しているSEO業者の多くが、月20万円前後の費用でコンテンツプランニングや作成を請け負っている傾向にあります。

さらに一流のコンテンツマーケティング会社に依頼すると、初期費用500万円と月額200万円のコストが発生することもあります。

どこまで費用がかけられるかも含めて、社内でしっかりと理解や共有を得ておく必要があるでしょう。

コンテンツSEOの手順

コンテンツSEOの方法は主に6つの手順を踏みます。

  1. ペルソナの設定
  2. カスタマージャーニーマップの作製
  3. キーワードの選定
  4. ユーザーに対して最高の結果を決める
  5. コンテンツの構成を作る
  6. コンテンツの作成

ここから1つずつ解説していきます。

ペルソナの設定

まずキーワード選定や記事執筆の前にやるべきことが「ペルソナ」の設定です。

ペルソナを設定しないでコンテンツ作成を進めようと思うと、コンテンツのメッセージ性が弱まり成果に繋がりにくくなってしまいます

ペルソナとは、ターゲットをより明確にするため、想定するターゲットを実在するような人物像として詳細にイメージしたものです。

  • 名前
  • 年齢
  • 性別
  • 職業
  • 収入
  • 学歴
  • 家族構成
  • 居住地
  • 性格(価値観・人生観)
  • 趣味
  • 余暇の過ごし方
  • 人間関係(友人の数など)
  • 習慣
  • 買い物をする場所
  • 利用しているSNS
  • 好きなサイトやアプリ
  • 情報源の種類(WEB、新聞、雑誌、TV)
  • 所持しているPC、モバイル端末
  • 仕事上の目標、課題、挑戦したいこと など

この他にもユーザーの価値観・ライフスタイル・性格にまで踏み込むことで、より具体的な人物像を得ることができるでしょう。

生きたペルソナ(理想の顧客像)を作り上げられれば、見込み客が知りたいと思っている事や悩みをより鮮明に形作ることにも繋がります。

さらに、会社にとって理想的な顧客像がはっきりなることは、社内全体でも共有しやすいので、スタッフ間の情報齟齬が起きにくいというメリットもあります。

カスタマージャーニーマップの作製

カスタマージャーニーマップとは、日本語に訳すと「顧客の旅の地図」を意味します。

カスタマージャーニーマップを作るうえで特に重要なのが、ゴール設定です。なぜなら、目指すべきゴールによって作成するマップの枠組みが異なるためです。

「SNS上でのUGCを増やしたい」というゴールの場合であれば「認知」「興味・関心」「検討」「購入」「リピート購入」「口コミ」にるでしょう。

また「Webサイトを中心にプル型での問い合わせを増やす」場合であれば「認知」「興味・関心」「問い合わせ」となるかもしれません。

また「リピート購入」をゴールにする場合はスタートが”購入後”というケースも考えられるでしょう。

ちなみに縦軸の要素は、各フェーズにおいてユーザーがどこで、どんな課題を感じているのかを把握し、解決策を考えられる状態にすることが重要なので、必ずしもこの形が正解というわけではありません。

キーワードの選定

ペルソナがはっきりとできたら、次はいよいよコンテンツの制作に入る段階です。まずはコンテンツの核ともなる「キーワードの選定」です。

キーワードの選定には5個の工程を経るのが一般的です。

  1. ユーザーの検索意図を理解する
  2. キーワード候補を洗い出す
  3. キーワードを絞り込む
  4. 競合のキーワード分析
  5. テーマを決定する
  6. 競合ページを調査する
  7. メンテナンスを繰り返す

ユーザーがどんな意図をもって検索しているのかを把握する必要があります。

コンテンツの要は「ユーザーニーズ」であり、このニーズに対してどれだけ適切かつ満足してもらえる情報を提供できるかが、コンテンツの質に関わってきます。

そのため、自社の商品やサービスを検索するユーザーがどんな意図をもって、キーワードを選ぶのか・どんな検索を行うのかを知る必要があります。

ユーザーに対して最高の結果を決める

ペルソナの設定と同様に、コンテンツにおけるゴール(目的)もはっきりと設定しましょう。

つまりどうすれば検索ニーズを最高の形で満たせるかという「ユーザーにとって最高のゴール」を考え・設定するということです。

本来コンテンツマーケティングはユーザーに態度変容を促すことを目的としたマーケティング手法の一つです。そのため、コンテンツマーケティングに属するコンテンツSEOも例外ではありません。

ユーザーに寄り添い、態度に合わせたキーワードの検討・選定を行う、そして、コンテンツごとに最高のゴール設定を行い態度変容を促すことがコンテンツSEOの鉄則です。

もちろんゴールの設定は企業側からとしても重要です。目指すべきゴール設定がなければ、潜在的なニーズを際限なく深堀りしていくことが出来てしまいます。

コンテンツの目的・役割を明確にするためにも、設定したゴールから逆算してコンテンツの流れ・骨格の作成を行いましょう。

コンテンツの構成を作る

骨格を作る上で、上位1~5位までの記事で2回以上出ている要素は必ず入れるようにしましょう。

なぜなら複数回取り上げられているということは、ユーザーニーズに沿った情報である可能性が高いからです。

ただし、上位記事にある情報だけを盛り込んだだけの記事にはしないでください。それでは、自社のオリジナリティが含まれず、ただ上位記事を真似しただけのコンテンツに過ぎません。

上位記事の構成を参考にしつつも、自サイトしかない「独自性」も必ず盛り込みましょう。

コンテンツの作成

先ほど「独自性」で少し触れましたが、記事の作成では単に上位記事と同じことを書けば自サイトも上位に行くというわけではありません。

なおGoogleは公式で、独自のコンテンツ・情報が提供されていることを、高品質な記事の条件の1つと言及しています。

そのため、自サイトの商品・サービスに近いことを前提として、オリジナリティのあるコンテンツにすることで、上位サイトのとの差別化を図りましょう。

次に重要なのが、「読みやすさ・見やすさ」についてです。いくらコンテンツが上位にランクインされても、コンテンツをしっかりと呼んでもらえなければ意味がありません。

ユーザーが検索結果から自サイトに流入してくれても、すぐにそのページを閉じてしまう(離脱)してしまっても、評価されないからです。

ユーザーにとって読みやすい構成になっているかは、本文執筆の前に再度確認しましょう。

またテキストだけの記事や、長すぎる文章はユーザーが途中で読むのをやめてしまう・飽きてしまう可能性もあります。

適度に画像や動画、表といった視覚的な刺激を挟むのも離脱を防ぐコツとして使っていきましょう。

さらに情報の網羅性もGoogleの評価では重視されています。

ユーザーの検索意図は、いつも1つだけとは限りません。似た検索意図を持っているユーザーも、読んでよかったと思えるような情報も記載されているとより質の高い記事といえます。

もちろんSEO対策としても、情報の網羅性は評価において重要なポイントになります。

メンテナンスを繰り返す

成果を最大化させるにはメンテナンスが重要です。

メンテナンスと聞いてよく耳にするのは、記事のリライトやタイトル変更といった作業かもしれません。

もちろん、既存コンテンツのパフォーマンスを最大化させるメンテナンスにおいて、それらの作業も間違いではないでしょう。

しかし、「とりあえずリライトしよう」「とにかくタイトルを変えよう」では効果的な施策とはいえません。

基本的にリライトすべきコンテンツかを見分ける際には、CTR(Click Through Rate)=クリック率で見ていきます。

クリック率は以下の方法で定量的に算出可能です。

なお、クリック数と表示回数の違いはGoogle公式でも言及されています。

  • 表示回数: サイトへのリンクが Google で閲覧された頻度です。結果タイプによっては、スクロールや展開によってリンクが見える状態になる必要があります。
  • クリック数: Google からサイトへのリンクがクリックされた頻度です。

出典:Googleヘルプセンター

CTR(%)=クリック数÷表示回数(×100)
(※なお、クリック数や表示回数、CTRなどはGoogle search Consoleで確認できます。)

コンテンツSEO・作成でのコツ

E-A-T(専門性・権威性・信頼性)を意識

E-A-TとはGoogleが最重視している評価基準の事です。

  • Expertise(専門性)
  • Authoritativeness(権威性)
  • Trustworthiness(信頼性)

そのため、これら3つの条件を満たしているサイトはGoogleの検索結果の上位に入ることが見込めるサイトということです。

SEO対策をする上では、必須の考え方なのでこれからコンテンツ制作をする際にはぜひ覚えておきましょう。

わかりやすくいうと、「自分だからこそ知っていること」「難しい言葉を使わずに子供でも理解できる言葉」「本当のこと」を書くということです。

なおGoogleはページ内に著者情報がなかったとしても、文章のスタイル・特徴から著者を特定できる技術を持っています。

さらにWeb上の情報のみならず、オフラインの要素も分析して権威性・専門性のレベルを評価しています。

そのため、ある1つの情報だけに偏って評価するのではなく、あらゆる情報から正しい権威性を評価することを重視ています。

E-A-T評価を上げるためには、専門カテゴリやジャンルに特化してサイト作りを心掛けることです。

例として、グルメ系の情報を掲載しているサイトの中で、銀行やカードローンといった金融系の情報を扱っていては、どの専門サイトなのか不明瞭です。

同じドメインの中に2つ以上のテーマ・カテゴリを存在させるよりも、それぞれに特化したサイトをそれぞれ作った方がいいです。

適切な文字数

Googleに評価される点として「文字数」は今も変わらず重要な要素ですが、多ければいいというわけではありません。

Googleのジョン=ミュラー氏によると、結論、文字数は「SEOへの直接的な効果はない」ことがわかります。

文字数にって良い悪いということを決めているのではなく、「ユーザーにとって本当に魅力的で関連性が高いか」という部分が非常に重要であると言えます。

とはいえ直接的な効果がないというにも関わらず、Googleの検索結果を見てみると文字数の多いコンテンツが上位表示される傾向にあるのも事実です。

サイトを訪れてくれたユーザーの課題を解決できるのに十分な文字数で書かれている必要があります。

Googleでは情報の網羅性も評価の1つとして位置付けています。したがって情報を網羅していくと、自然と文字数も増得ていくということです。

つまり、極論をいうとユーザーが本当に求めているものと合致する内容の記事であれば、どんなに文字数の少ない記事でも良いということです。

コンテンツに盛り込むキーワードの割合は適切に

コンテンツ内にも適切な割合でキーワードを盛り込むことによって、さらに検索結果の上位に表示されやすくなります。

検索エンジンはユーザーとほぼ同じ目線でコンテンツを認識しているため、前後の文脈に全く関係ないタイミングでキーワードが出現したり、無駄に反復表現をしていたりする場合、価値あるコンテンツとして評価されないケースがあります。

そのため、以下の3つの点に気を付けてコンテンツ制作を行いましょう。

  1. 最低でも本文中の文字数の2%程度の比率でのキーワードを盛り込む。
  2. キーワードを盛り込みすぎない。自然な文章を心がける。
  3. 1箇所に集中して盛り込まず、まんべんなくキーワードを配置する。

読み返した時に不自然だなと思うほどキーワードを盛り込みすぎていたら、自然な文章になる量に調整しましょう。

また、コンテンツの一部にキーワードが集中していると、検索エンジンはコンテンツ全体がキーワードに関連していると判断してくれません。

結論は最初に持ってくる

特にWeb記事に対していえることですが、最初に結論を持っておきましょう。

ユーザーが知りたいことを最初に持ってきて、次に根拠・補足という順番が一般的です。

後にならないと結論(知りたいこと)が出てこないと、途中で離脱してしまうことが多いからです。

見出し部分で結論を述べ、本文で理由や補足説明を入れるといったテクニックがおすすめです。

分かりやすい文章表現にする

意外と難しいのですが、誰にとっても読みやすい・分かりやすい文章を書くように心がけましょう。

分かりやすい記事というものは、検索してきた人が特別な知識を持っていなくても理解できるものを指します。

そのため、専門用語を使う場合には、用語説明を加えるといった工夫が必要です。

例を挙げるとイメージしやすい表現となるでしょう。

そして分かりやすい文章としては「5W1H」のルールを意識すると書きやすいです。

  • いつ(When)
  • どこで(Where)
  • 誰が(Who)
  • 何を(What)
  • なぜ(Why)
  • どのように(How)

以上のポイントを意識しながら執筆していくことで、ユーザーにとって分かりやすい情報を伝えることができます。

「どれくらい(How much / How many)」を加えて表現するのも場合としては有効です。

そして一文が長くなりすぎることも避けましょう。読みにくい文章は回りくどい表現になりやすいので、最後まで読んでもらえないことがあります。

1つの文章に1つの情報だけを書くという「一文一義」が分かりやすいシンプルな文章となります。

また、見出しを入れる・表を入れる・一覧にするといったテクニックを使って読みやすさに気を使いましょう。

信頼性のある情報源を使う

SEO記事は全てが取材を行ってから作られているわけではありません。

Webサイトや文献といった「二次情報」を参考にして作成されるケースが多いです。

そのため、その記事や情報の信頼性が保証できないサイトの情報は参考にしないことをおすすめします。

できれば「一次情報」を使って事実・根拠に基づいた性格な情報を採用するようにしましょう。

その際には具体的な数値や表・グラフを使った表現もおすすめです。

なお参考文献・引用元は記事内で明示しておきましょう。

レイアウトにも工夫を

読みやすさのテクニックとして、文章の見せ方・レイアウトも挙げられます。

  • 重要なポイントは箇条書きにする
  • キーワードは太字・下線をつける
  • イラストや写真・図などを使う

以上のような方法も積極的に取り入れてみてください。

ワードプレスをお使いの場合であれば、すでに装飾が付加されていることも多いです。

装飾目的の画像はalt属性を空にする

alt属性に空文字列を指定すると、「文脈上、重要な画像ではない」ことを示します。

しかしimgタグでalt属性を省略すると、HTML5の仕様では、「文脈を構成する重要な画像」であると示します。

装飾目的の画像を使っている場合、imgタグでは「alt=””」のように設定します。

読み直しをする

記事が完成したら、必ず読み直しをしましょう。誤字脱字は、読み手に対して信頼度が下がってしまう要因だからです。

余裕があれば第三者に読んでもらうのが望ましいですが、難しい場合には時間を置いてから読み直すのも手です。

誤字脱字以外にも、表現の不自然さなどにも気づくことができます。

読むことで得られる利益を明確にする

ユーザーは何らかの意図や目的があって、そのキーワードを検索しています。

そのため、たどり着いた記事に自分の知りたいことがなければ、利益にはなりえません。

そのためには、タイトルやリード文などで、この記事を読めばどんな利益が得られるのかを明確にしておく必要があります。

1人に向けた内容になっているか

Web記事は不特定多数の人に読まれるものですが、記事を読む時は基本的に1人です。そのため、記事も1人に向けて書かれているかも重要です。

そのため、「みなさん」「〜という方々」ではなく、「あなた」という表現がいいでしょう。

この表現は「あなただけ」「無料」といった単語と同様にユーザーを引き付ける単語だからです。

その他に「ライター」や「主婦の方」といった特定の属性を表現するワードを使うのも効果的です。

読者の疑問に答えているか

ユーザーは「疑問」や「悩み」をもって検索をしている者です。

そのため、記事に書かれている事柄には必ず理由や根拠を加えましょう。

言い切りや主張された内容には「どうして?」「なぜ?」と疑問を持つものです。

理由や根拠を加えることが信頼性にも関わるので重要なポイントです。

「たとえば〜」を使っているか(イメージしやすさ)

文章中に適度な例を挙げることは大切です。特に専門性の高い内容の記事の場合、特別な知識を持たない人にとってはイメージしにくいところもあるでしょう。

例を挙げる順番は以下を参考にしてください。

  1. 結論
  2. 理由
  3. 具体例

最初に結論を簡潔に述べてから、その根拠を付加し、最後に「たとえば」とつなげると、スムーズに文章が進んでいき、読みやすい文書となります。

基本的にこの繰り返しで文章を構成していきましょう。

曖昧な表現をを避ける

SEO記事では曖昧な表現は好まれません。例えば「いろいろ」「だいたい」といった表現がそれに該当します。

このような曖昧な表現は、意味を持っていないのにも等しいです。そのため、具体的な情報を挙げるようにしましょう。

「色々やってみましょう」→「〇〇というサイトや書籍を紹介する」

といった表現にすると、より信頼性が高まります。

まとめ

コンテンツSEOについて解説していきました。

コンテンツSEOは、長期的な面で資産価値を持ち、適切な更新を行うことであらゆるビジネスシーンで助けとなります。

ただ、適切な施策は初心者では見極めが難しい点が多いです。

やっていく内に慣れていくこともありますが、なかなかリソースが割けない会社も少なくありません。

そこで、制作・運営の一部を専門業者に委託をすることも1つの手ではないでしょうか。

Webマーケティングにお困りではありませんか?
  • 運用はしているが効果が出ない、認知・成果が上がらない
  • 時間をかけれず、分析はおろか更新 運用も手が回らない
  • SNSアカウント持ってないけど、始めてみたい
経営者・マーケティング担当者・広報担当者必見! Radineerでは、Web制作やオウンドメディア運用やSEO対策、Web広告運用など各分野のスペシャリストが在籍し、お客様を徹底サポート。 現在、各種お役立ち資料や会社概要・サービス資料を公開しております。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

執筆者

DXマーケティングやAIを事業に落とし込んで事業成長したい企業のマーケティング担当者・広報担当者、経営者、個人事業主向けに、マーケティングの基礎、成功ノウハウの提供・成功事例を紹介する専門メディアを運営しています。

目次