この記事では、基礎知識から実践的な活用方法まで、わかりやすく解説します。専門用語もできるだけ噛み砕いて説明していきます。
TikTokの安全性への施策とは、ショート動画SNSであるTikTokが、特に未成年ユーザーや保護者の不安に応えるために導入している、機能・制度・啓発・業界連携を含む一連のユーザー保護の取り組みのことです。
TikTokの安全性への施策とは
TikTokは世界的に利用者を増やしているショート動画SNSであり、特に若年層からの支持が高いことで知られています。一方で、子供が利用するSNSとしての安全性に対する保護者の関心も高まっています。そこでTikTokは、ユーザーの安全性を担保するために、機能面・制度面・啓発面・業界連携面の複数の切り口から施策を実施しています。
本記事では、TikTokが実施しているユーザーの安全性の担保に関する施策を、具体的な機能や制度ごとに整理して解説します。保護者が安心して子供に利用させられる環境づくりが、どのような仕組みで実現されているのかを理解できる内容です。なお、SNS全般のリスク管理やアカウント保護の考え方は、Twitter(X) シャドウバンのチェック方法や原因と解除方法を徹底解説もあわせて参考になります。
TikTokが実施している主な安全性への施策は、以下のように整理できます。
- ペアレンタルコントロール機能(デジタルウェルビーイングの遠隔管理)
- 「未成年者の安全」に関する報告メニュー
- TikTokセーフティパートナー制度(NPO・NGOとの連携)
- 安心安全関連の業界団体などとの連携
- セーフティーパートナーカウンシルの開催
- TikTokクリエイターとコラボした安全啓発動画
- 「TikTokを安全に使うために」(10のヒント冊子)の配布
TikTokが実施しているユーザーの安全性の担保に関する施策
TikTokを安全に利用するための対策①:ペアレンタルコントロール機能
2019年4月より、TikTokの「デジタルウェルビーイング」機能に「ペアレンタルコントロール機能」が追加されました。この機能によって、保護者がTikTokユーザーである場合のみに保護者のアカウントと連携することで、保護者の画面から遠隔で子供のデジタルウェルビーイング機能を管理・操作できるようになりました。
ペアレンタルコントロール機能によって操作できるデジタルウェルビーイング機能は以下の3つになります。
- DM管理モード
- 使用時間制限モード
- 使用制限モード
ペアレンタルコントロール機能で操作できる制限①:DM管理モード
DM管理モードでは、ダイレクトメッセージでやりとりできるユーザーの範囲を、以下の3段階から制限することができます。
- すべての人
- 友達のみ
- オフ(誰にも許可しない)
ペアレンタルコントロール機能を利用すれば、このユーザーの範囲を保護者の方が制限することができます。これにより、子供が見知らぬ相手との不適切なやりとりを行うことを防止してくれます。SNS上での個人情報のやりとりに伴うリスクについては、ネットへの実名(個人情報)晒しは罪になる?対処法を徹底解剖もあわせてご確認ください。
ペアレンタルコントロール機能で操作できる制限②:使用時間制限モード
使用時間制限モードでは、TikTokアプリの使用時間を、以下の4段階から設定することができます。
- 40分
- 60分
- 90分
- 120分
設定した時間になると、子供のTikTokアプリは機能解除のためには特別なパスワードが必要になります。このパスワードを解除するためには、保護者の端末で特別なワンタイムパスワードを発行し、保護者から子供に伝えることで引き続きTikTokアプリの利用が可能になります。これによって、アプリへの没頭や目の酷使を防ぐことができます。
ペアレンタルコントロール機能で操作できる制限③:使用制限モード
TikTokでは、危険を伴うコンテンツや専門家の指導が必要なコンテンツ、未成年に適さないコンテンツなどに対してラベルを付与しています。また、そういったコンテンツに対して危険性を警告するメッセージをコンテンツの下部に重ねて表示することで注意喚起を行っています。使用制限モードを利用することで、こういった不適切なコンテンツに子供が触れることが無いようにすることができます。
ここまでに解説したペアレンタルコントロール機能の3つのモードを整理すると、以下の通りです。
| モード | 設定できる内容 | 主な目的 |
|---|---|---|
| DM管理モード | 「すべての人/友達のみ/オフ」からDM相手の範囲を制限 | 見知らぬ相手との不適切なやりとりの防止 |
| 使用時間制限モード | 40分/60分/90分/120分から使用時間を設定 | アプリへの没頭や目の酷使の防止 |
| 使用制限モード | 不適切なコンテンツの表示を制限 | 未成年に適さないコンテンツへの接触防止 |
TikTokを安全に利用するための対策②:「未成年者の安全」に関する報告メニュー
2019年9月より、特に未成年者の安全についてユーザーからの協力を得るべく、TikTokアプリ内で利用できる報告機能の中の理由の選択肢に「未成年者の安全」が追加されました。具体的には、以下のような選択肢から、より明確に報告内容を選択することができます。
- 未成年者による不適切な行為
- 未成年者の視聴に適さないコンテンツ
- 未成年者の安全を脅かすコンテンツや行為
また、速やかな審査チームによる対応体制も強化されており、例えば「知らないユーザーから不適切な画像を強要された」といった際には上記の選択肢から報告できる形になっております。これにより、ユーザー自身が安全を守るための行動を取りやすくなっています。
TikTokを安全に利用するための対策③:TikTokセーフティパートナー制度
2018年11月より、TikTokは実際に様々な青少年や保護者と日々接しながら活動しているNPOやNGOを外部パートナーとして招聘した「セーフティパートナー制度」を開始しました。2019年11月時点でのセーフティパートナーは、以下の9つです。
- 特定非営利活動法人 国際ビフレンダーズ 東京自殺防止センター
- 特定非営利活動法人 ストップいじめ!ナビ
- 認定特定非営利活動法人カタリバ
- 認定特定非営利活動法人 育て上げネット
- 特定非営利活動法人 キッズドア
- 特定非営利活動法人 OVA
- 認定特定非営利活動法人 3keys
- 一般社団法人 日本いのちの電話連盟
- シューレ大学(特定非営利活動法人東京シューレ)
これらの団体は、青少年支援やいじめ防止、自殺防止などの分野で実際に活動している専門組織であり、現場の知見をTikTokの安全対策に反映する役割を担っています。
TikTokを安全に利用するための対策④:安心安全関連の業界団体などの連携
TikTokでは、日本の先進的な取り組みを学ぶことで、TikTokに留まらないインターネットサービス業界全体としての包括的な活動に資するべく、安心安全関連の業界団体(青少年ネット利用環境整備協議会・安心ネットづくり促進協議会)に加盟しております。
これによって、最新の情報交換や様々な専門家・有識者との意見交換を常に実施するだけでなく、総務省などの関連する各省庁様との連携も推進しています。一企業の取り組みにとどまらず、業界全体・行政との連携を通じて安全性を高めようとしている点が特徴です。
TikTokを安全に利用するための対策⑤:セーフティーパートナーカウンシルの開催
年に4回、セーフティーパートナーに加えて安心安全関連の業界団体や有識者、関係省庁の代表者を集めて、「セーフティパートナーカウンシル」を開催しています。2018年11月より開催しており、2019年11月時点で4回ほど意見交換や最新情報の共有の場として開催されました。
この場で提案された意見やアドバイスをフィードバックし、TikTokアプリやその運営体制の改善へと取り組んでいます。定期的に外部の専門家の意見を取り入れる仕組みを設けることで、継続的な改善につなげている点がポイントです。
TikTokを安全に利用するための対策⑥:TikTokクリエイターとコラボした安全啓発動画
TikTokでは、人気のTikTokクリエイターの協力を受け、TikTokならではの楽しいトーンやマナーを生かしたままのオリジナルの安全啓発動画を制作しています。
一般的に「安全啓発」を目的とした情報発信は格式ばったコンテンツになりがちですが、そういった部分だけ切り取ると子供達だけでなく保護者もより不安になることで「我が子には使わせたくない」となってしまいがちです。すると、子供達の豊かな自己表現を多くのユーザーに届ける機会や世界的に認められる機会、TikTokアプリの良い面を知る機会が奪われてしまい、大きなデメリットになりかねません。
ただ、TikTokではアニメクリエイターやプレゼンテーションを得意とするクリエイターといった、様々なジャンルのクリエイターが啓発動画を作成していますので、多くのいいねやコメントを集めており、ユーザーへの安全啓発には多大なプラスの影響を与えております。TikTokらしい表現を活かしながら啓発を行う手法は、SNSコンテンツの届け方として参考になる事例といえます。SNSでの効果的な情報発信の考え方は、SNS集客のコツを徹底解説!効果的なおすすめ施策と実践方法まとめでも詳しく解説しています。【安全推進アカウントのリンク掲載】
TikTokを安全に利用するための対策⑦:「TikTokを安全に使うために」配布
TikTokを始めとするSNSの安全な利用が叫ばれる日本において、「TikTokを安全に利用するための10のヒント」を取りまとめた冊子が全世界に先駆けて発行されました。既にTikTok主催の様々なイベントやセーフティパートナーより配布されており、ダウンロード可能なデータ版も準備されています。
日本国内のSNS安全利用への関心の高さを背景に、世界に先駆けて冊子が発行された点は、日本市場における安全対策への注力姿勢を象徴する取り組みといえます。なお、企業としてSNS運用を行う際の体制づくりや外部活用については、SNS運用代行おすすめ人気ランキング【業者の選び方や違いを徹底解説】もあわせて参考になります。
専門家からのアドバイス
情報を活用する際は、自社の状況に合わせてカスタマイズすることが重要です。そのまま真似るのではなく、本質を理解して応用しましょう。
この記事のポイント
- 最新の情報を網羅的に解説
- 実務で使える知識を提供
- 関連情報へのリンクも充実
よくある質問
Q. TikTokのペアレンタルコントロール機能はいつから使えますか?
A. 2019年4月より、TikTokの「デジタルウェルビーイング」機能にペアレンタルコントロール機能が追加されました。保護者がTikTokユーザーである場合のみ、保護者のアカウントと連携することで、保護者の画面から遠隔で子供のデジタルウェルビーイング機能(DM管理モード・使用時間制限モード・使用制限モード)を管理・操作できます。
Q. 使用時間制限モードでは何分まで設定できますか?
A. 使用時間制限モードでは、40分・60分・90分・120分の4段階からTikTokアプリの使用時間を設定できます。設定した時間になると機能解除には特別なパスワードが必要になり、保護者の端末で発行したワンタイムパスワードを子供に伝えることで利用を再開できます。これによりアプリへの没頭や目の酷使を防げます。
Q. 未成年者の安全に関する問題はどう報告できますか?
A. 2019年9月より、報告機能の理由の選択肢に「未成年者の安全」が追加されました。「未成年者による不適切な行為」「未成年者の視聴に適さないコンテンツ」「未成年者の安全を脅かすコンテンツや行為」などから明確に報告内容を選択できます。審査チームによる対応体制も強化されています。
Q. TikTokセーフティパートナー制度とは何ですか?
A. 2018年11月より開始された、青少年や保護者と日々接しながら活動するNPO・NGOを外部パートナーとして招聘する制度です。2019年11月時点では、東京自殺防止センター(国際ビフレンダーズ)、ストップいじめ!ナビ、カタリバ、育て上げネット、キッズドア、OVA、3keys、日本いのちの電話連盟、シューレ大学(東京シューレ)の9団体が参加していました。
Q. TikTokは業界団体や行政とも連携していますか?
A. はい。TikTokは青少年ネット利用環境整備協議会・安心ネットづくり促進協議会といった安心安全関連の業界団体に加盟しており、専門家・有識者との意見交換に加え、総務省などの関連省庁との連携も推進しています。また年4回、関係者を集めた「セーフティパートナーカウンシル」を開催し、得られた意見をアプリや運営体制の改善に反映しています。






