TikTokに動画を投稿しても、なかなか再生回数が伸びない。どの指標を見ればいいかわからない――そんな悩みを抱えるマーケター・運用担当者は少なくありません。TikTokは独自の評価アルゴリズムを持ち、フォロワー数よりもコンテンツの質が結果を左右するプラットフォームです。
本記事では、TikTokの分析で見るべき重要指標・インサイトの操作手順・目的別の分析アプローチ・おすすめ分析ツールを体系的に解説します。TikTokをビジネス活用したい方・伸び悩みを解消したい方に向けて、実践的な視点で整理しています。
TikTokの分析とは、インサイト機能や外部ツールで取得した視聴・エンゲージメントの数値をもとに、動画の評価要素を把握し改善につなげる運用手法です。アルゴリズムの理解が成果の前提となります。
TikTokの評価システムは独特
TikTokが他のSNSと大きく異なる点は、アカウントの強さではなくコンテンツの質が評価基準になっていることです。フォロワーがゼロのアカウントでも、初投稿から多くのユーザーに視聴されるケースが起きるのはこのためです。
TikTokの評価システム(アルゴリズム)とは、投稿された動画をユーザーの興味・行動データをもとに自動でスコアリングし、おすすめフィードへの表示頻度を決定する仕組みです。フォロワー数や過去のヒット実績は直接の評価要素に含まれません。
GoogleやYouTube・Instagramなど様々なプラットフォームが独自のアルゴリズムをもとにコンテンツを評価しています。その中でもTikTokの評価アルゴリズムは特に独特で、アカウントよりもコンテンツが重視される構造になっています。優れたコンテンツさえ制作できれば誰でも多くのユーザーに視聴されるチャンスがある点が、このプラットフォームの大きな特徴です。そのため、TikTokは認知度の拡大や購買行動の促進といった目的を達成しやすいプラットフォームと言えます。
ただし、コンテンツファーストとは言え、何の考えもなしに動画を制作していては視聴回数は思うように伸びません。TikTokでは1回バズったとしても、次の投稿では一気に数字が下がってしまうことも多々あります。継続的にヒットコンテンツを制作し、集客につなげるためには、TikTokのアルゴリズムを理解したうえで分析することが大切です。なお、TikTok運用を含むSNS全般の集客手法を整理したい方は、SNS集客のコツを徹底解説した記事も合わせて参考にしてください。
レコメンドシステム
レコメンドシステムとは、ユーザーの興味に合わせて親和性の高い動画を「おすすめ」フィードに表示するTikTok独自の配信制御機能です。おすすめフィードへの表示回数が増えるほど、コンテンツの視聴回数は伸びます。
TikTokでは、どのアカウントでも最初は100〜300回程度おすすめフィードにランダムに配信されるようになっています。その際にいくつもの要素により評価付けされ、ユーザーにとって価値ある動画だと判断された場合に、おすすめフィードにより多く表示される仕組みです。評価システム(アルゴリズム)には、フォロワー数の多さや過去にヒット動画を上げているかなどは一切関係がありません。
TikTokでフォロワーを増やすためには、このレコメンドシステムの仕組みを深く理解することが出発点となります。どのような動画が多くのユーザーに届くかを理解するには、加算アルゴリズムと減算アルゴリズムの両面から整理するのが効果的です。
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加算アルゴリズム
TikTokでバズっている動画は、加算アルゴリズムが上手く作用した結果です。自社アカウントを成長させるためには、以下の9つの指標に重点を置いたコンテンツ作りを心がけましょう。ひとつひとつの要素がTikTokのアルゴリズムで識別されて、コンテンツを優位なポジションに導きます。
加算アルゴリズムとして意識すべき指標は以下の9つです。
- 平均視聴時間
- 視聴維持率
- 視聴完了率
- いいね数
- コメント数
- シェア率
- 保存数
- プロフィール遷移率
- フォロー率
特に、平均視聴時間・視聴維持率・視聴完了率の3指標がレコメンドシステムに大きな影響を与えます。それぞれの意味と目安値を以下で詳しく確認しましょう。
平均視聴時間
ユーザーが1つのTikTokコンテンツを視聴したときの平均時間です。当然、平均視聴時間が長いほうが、ユーザーが楽しめる価値のあるコンテンツとして判断されます。また、動画配信時間の延長以降は、より独自性の高いコンテンツ作りが可能となりました。ユーザーが「もっと見たい」と思えるような内容で、平均視聴時間を上げることが大切です。冒頭の数秒でユーザーを引き込むフックを設けることが、平均視聴時間を伸ばす上で特に効果的とされています。
視聴維持率
動画の尺に対して、どのくらい視聴されたかの割合です。1分の尺のTikTokコンテンツに対して平均視聴時間が30秒の場合は、視聴維持率は50%ということになります。視聴者は、面白くなかったり興味がなかったりする動画を長く見てはくれません。いかに魅力的なコンテンツを作って、視聴維持率を上げていくかが課題になります。目指すは視聴維持率60%以上です。視聴維持率60%を目指すには、どこで視聴者が離れるのかを分析し、改良を重ねていく必要があります。インサイトの視聴維持率グラフを確認することで、離脱ポイントを特定しやすくなります。
視聴完了率
動画をフル視聴してくれたユーザーの割合です。短尺とは言え、TikTokでは瞬時に違う動画に流れていくユーザーが少なくありません。動画を最後まで見てくれるユーザーは、自社ブランドの熱狂的なファンになる可能性が高いということ。視聴完了率を上げていくと、アルゴリズム上優位にランク付けされます。30%以上のユーザーが最後まで見てくれるように、工夫をしましょう。視聴をやめてしまうポイントを減らしていくことが重要になります。動画の後半に向けて話の展開を高めていくことで、最後まで視聴される確率を高める工夫が有効です。
いいね数
TikTokコンテンツの再生回数に対して、ハートマークのいいねが付いた割合です。「この動画面白い!」「いいこと知った!」など、ユーザーが視聴してよかったと思えるようなコンテンツに仕上げることがポイントです。10%以上のいいねを目安にすると、TikTokのアルゴリズム上プラスに作用する可能性が高いです。有益な情報・感情を動かすストーリー・思わず反応したくなる問いかけなど、いいねを生み出す動画の要素を意識して制作しましょう。
コメント数
再生回数に対してコメントが付いた割合ですが、いいねをもらうよりも当然ハードルは高くなります。コメントを書きたいという気持ちにさせるには、ユーザーの心を掴むコンテンツでなければなりません。また、アカウントのファンはコメントを書いてくれやすいので、継続的によい動画を作る努力も必要です。投稿者がコメントに返信することで、さらにコメントが集まりやすくなる傾向があります。コメントを促す問いかけや議論が生まれやすいテーマ設定も、コメント数を増やす上で有効な手段です。
シェア率
シェア率は、TikTokの再生回数に対してユーザーがInstagramやX(旧Twitter)など他のSNSでシェアした割合です。「誰かにこの動画を見せたい」「自分だけで楽しむのはもったいない」など、わざわざシェアしたくなる優良コンテンツは、TikTokのアルゴリズムでは加算条件になります。0.2〜0.3%のシェア率が取れると、バズる確率も高くなるでしょう。衝撃的な情報・笑えるシーン・保存して見返したいハウツー動画などは、シェアされやすいコンテンツ形式として知られています。
保存数
再生回数に対して、ユーザーにコンテンツが保存された割合です。役に立つ情報やまた見たいと思わせるコンテンツは、保存されやすくなります。いいねやコメントほど多いアクションではありませんが、保存数の多さもレコメンドシステムの判断要素の一つです。レシピ・DIY・勉強・旅行準備など「後で参照したい」と思わせるカテゴリの動画は特に保存されやすく、保存率を意識したコンテンツ設計も検討する価値があります。
プロフィール遷移率
プロフィール遷移率は、動画の再生数の中でプロフィールを見たユーザーの割合です。コンテンツだけではなくプロフィールも閲覧するユーザーは、自社アカウントにかなり興味を持っている証拠です。フォロワーの獲得にもつながる要素であり、3%を目指していきたいところです。プロフィールページの充実(ビジネスの説明・リンク・固定動画の選定)も、遷移したユーザーをフォロワーへ転換する上で重要です。
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フォロー率
フォロワー数の多さは加算アルゴリズムに直接は影響しません。しかし、再生回数に対してフォロワーが付いた割合は、少なからず関係します。フォロー率が高ければ、ユーザーにとってメリットが多い動画を継続的に投稿していると判断されるからです。動画をいくつかに分けて投稿するなど、ユーザーがフォローしたくなるような工夫も必要と言えます。また、プロフィールや固定動画を整備することで、プロフィールを訪問したユーザーのフォロー転換率が高まります。
減算アルゴリズム
加算アルゴリズムの対策だけでなく、減算アルゴリズム(マイナス評価要素)も把握しておくことが不可欠です。いくら加算アルゴリズムの対策をしっかりしていたとしても、TikTokのおすすめフィードに表示される回数が激減するケースがあります。以下の4つのマイナス要因に注意しましょう。
コミュニティガイドラインに反する行為
月間アクティブユーザー数が10億人を超えるTikTok。多くの人が喜びや創造性を見出しながら快適に利用できるよう、TikTokではコミュニティガイドラインを設けています。信頼性と安全性を損ねると判断されたコンテンツは、制限がかかったりアカウントバンされたりする可能性もあるので注意しましょう。コミュニティガイドラインの内容を定期的に確認し、ルールの変更に対応する習慣をつけることが重要です。
UXを悪くする行為
ユーザーが不快感を抱くようなUX(User Experience・ユーザーエクスペリエンス)を低下させる行為もTikTokではNGです。具体的には、YouTubeなどの外部サイトへ直接的に誘導するようなコンテンツがこれにあたります。他のSNSの導線としてTikTokを使用する企業も多いのは事実ですが、コンテンツ内で言及するのは避けましょう。アルゴリズム的にはマイナスポイントとなってしまいます。
望まない表示
興味のない動画や不快感を抱く表示がある場合は、ユーザーに「興味がありません」ボタンを押されることもあります。多くのユーザーにとって望まれないコンテンツとアルゴリズム上判断された場合は、おすすめフィードに表示される回数も減りやすいです。ターゲット視聴者のペルソナを明確にして、その層に刺さるコンテンツを作ることが、望まれない表示を避けるための根本的な対策となります。
視聴者からのネガティブな評価
TikTokでは、ユーザーが不適切と判断した場合は「通報する」ボタンを押されてしまいます。内容によっては、コンテンツを削除するよう注意喚起される他、悪質と見なされた場合はアカウントバンにもつながり兼ねません。ネガティブな評価が増えるのも、減算アルゴリズムに大きく影響します。通報リスクを避けるには、センシティブなテーマや誤解を招く表現を避け、誠実なコミュニケーションを心がけることが基本です。
TikTok分析で重要な指標とは
TikTokのインサイトには多くの数値が表示されますが、目的に応じて見るべき指標を絞り込むことが分析の効率を高める鍵です。主要な指標ごとにその意味と活用場面を整理します。なお、Xなど他のSNSにも同様の分析機能があり、たとえばTwitterアナリティクスの使い方をまとめた記事と比較することで、各プラットフォームの分析の違いも理解しやすくなります。
| 指標名 | 主な目的 | 優先度 | 活用場面 |
|---|---|---|---|
| フォロワー数 | 知名度向上・外部誘導 | 高 | 他媒体への誘導・指名買い促進 |
| 視聴者の所在地 | 実店舗集客 | 高 | エリアマーケティング・来店促進 |
| 動画フル視聴率 | コンテンツ品質評価 | 高 | 動画クオリティの定量評価 |
| 平均視聴時間 | ブランドイメージ向上 | 高 | 印象の強弱・レコメンド影響分析 |
| 合計視聴回数 | 人気コンテンツの把握 | 中 | 人気傾向の分析・CV率の基準 |
| エンゲージメント率 | ファン化度合いの確認 | 中 | コンテンツへの関与度を総合評価 |
フォロワー数
フォロワー数は、どのくらいの人にフォローされているのかを表した指標です。この指標を確認した方が良い理由は、レコメンドに表示される可能性が高いからです。TikTokではレコメンドに表示されることで、多くの視聴者に動画を視聴される傾向にあります。フォローしている投稿者のアカウントから投稿された動画はフォロー欄だけではなく、レコメンドにも表示されることが多いです。
そのため、知名度の向上など多くの人に対して自分の投稿した動画を見てもらうことが目的の場合は、レコメンドへの表示頻度を表したこの指標を使用すると良いでしょう。また、YouTubeや他の媒体への誘導を促す際にもフォロワーは誘導に乗ってくれることが多い(TikTokのフォロワー×3%程度が目安)ため、TikTok以外に誘導して宣伝したい商品や知名度を上げたい商品・サービスがある場合もフォロワーを指標とすることが有効です。
視聴者が住んでいる地域
動画視聴者の所在地分析は、TikTokに投稿した動画をどこの地域の人に多く見られているのかを表示した指標です。この指標を確認した方が良い理由は、実店舗へ誘導する際に、店舗から極端に離れている場所の場合は実店舗への来店を見込むことができないからです。TikTokは集客ツールとしても使うことができ、実店舗を持つ会社や施設がTikTokを集客ツールとして活用しています。実際に訪れてほしい店舗や施設から遠く離れた地域の人に多く配信しても、その実店舗・施設への来店をコンバージョンとしている場合は効果を上げることが難しいです。
動画をフル視聴した人の割合
動画フル視聴率とは、投稿した動画を最初から最後まで視聴したユーザーの割合を示す指標です。ユーザーの興味関心度を定量的に評価する際に活用されます。
TikTok分析では、動画をフル視聴した人の割合も重要な指標の1つです。動画がフル視聴された割合が大きいということは、作成した動画が多くの視聴者の心に響いていることを表します。投稿した動画に対するユーザーの興味関心度を分析する場合は、動画をフル視聴した人の割合が重要な指標となります。フル視聴率が低い動画は、冒頭のフックや動画の展開・尺の長さを見直すことが改善の糸口になります。
動画の平均視聴時間
平均視聴時間は、一つの動画をどれくらいの時間見てもらえたかを確認できる指標です。TikTokで平均視聴時間の指標を確認する理由は、平均視聴時間が長い動画がTikTokの視聴者のレコメンドに表示される可能性が高いことと、視聴者への印象の強弱を示しているからです。
TikTokの場合、レコメンドに表示されることで多くの人に動画を見てもらうことが可能で、レコメンドの表示される際の基準の一つに平均視聴時間の長さがあると考えられています。平均視聴時間が長い動画の方が多くの視聴者にメリットが大きいと考えられ、レコメンドに表示される可能性が高いです。また、平均視聴時間を確認することで、動画を見た視聴者への印象の強弱を測ることができます。一般的に、印象の強い動画は長い時間視聴者に見られて、印象が薄い動画は視聴者に見られることなくスワイプされる可能性が高いです。そのため、平均視聴時間の指標を使うことで、視聴者に対しての印象の強弱を測ることができます。
動画の合計視聴回数
合計視聴回数は、動画ごとの視聴回数を表した指標です。この指標を確認する理由は、視聴回数を見ることでどの動画が人気で、どのような動画がチャンネルのファンにヒットするかの傾向を確認可能なことと、コンバージョン率の確認ができるからです。TikTokでコンバージョンを測る際は、基本的には視聴回数を基準に考えることが多いです。
例えば、TikTokに投稿した動画が平均10万回再生されているのに、フォロワーが1,000人しかいないと、フォロワーのコンバージョン率は1%(=1,000÷100,000)となります。1%は、TikTokのフォロワー数におけるコンバージョン率としては低いため、フォローしてもらうように動画を2つに分けるなどの対策を考えるきっかけとなります。複数の動画の合計視聴回数を比較することで、どのコンテンツタイプがファン獲得に貢献しているかを体系的に把握できます。
TikTokの分析方法(目的別アプローチ)
TikTokを活用する目的は企業によって異なります。目的に応じて見るべき指標・改善のアプローチが変わるため、以下の3パターンに分けて整理します。
商品やサービスをイメージアップさせたい
ブランドイメージ向上を目的にする場合は、「合計再生回数」と「平均視聴時間」を分析すると良いでしょう。合計動画再生回数は、プロアカウントから確認可能です。exolytでも確認できますが、プロアカウントの方が正確な回数を表示します。
また、分析のときは合計再生回数に対して、平均視聴時間が少ないかを確認してください。平均視聴時間が、動画時間の10%以下だと素通りしているユーザーが多いと考えられるため、コンテンツの工夫をして目に止まるだけでなく、長く見てもらう施策を検討しましょう。ブランドイメージ向上のためには、ユーザーたちが共感できるコンテンツでなければなりません。そして、共感できるものならば、企業の広告であっても自然に受け止めてくれます。
再生回数を増やし、平均視聴率を上げるには工夫が必要です。ただハッシュタグチャレンジを実施すれば良いわけではないため、よく見られている動画の研究や他企業の事例を参考にすると良いでしょう。競合アカウントの分析ツールを活用して、どのような動画フォーマットが高い平均視聴時間を記録しているかを把握することも有効な手段です。
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また、TikTok広告を組み合わせることで、オーガニック投稿だけでは届かない層へアプローチすることも可能です。詳しくは下記の記事も参考にしてください。
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実店舗での購買実績を向上させたい
実店舗での購買アクションを目的とする場合は、動画視聴者の「所在地分析」がおすすめです。所在地もプロアカウントから確認可能です。実店舗に来てもらわなくてはならないため、所在地に合った動画コンテンツにすることが有効な手段の一つだからです。
また、動画を見てから来店してもらう施策も考えなくてはなりません。動画は、テキストや画像よりも圧倒的に訴求力が高く、共感性も高い広告です。実際、「ハッシュタグチャレンジ」と題したキャンペーンを使い、来店者を増やせた事例もあります。このキャンペーンは、TikTok内で"お題"と専用のハッシュタグを設け、ユーザーはお題に沿った動画をハッシュタグを付けて投稿してもらうものです。
多くのユーザーを巻き込むことに成功したことが、背景にあるでしょう。自分たちがコンテンツを投稿するだけでなく、ユーザーに投稿してもらう参加型にして、巻き込んでいく施策も興味深い部分です。また、飲食店のPRにTikTokを用いた事例もあります。グルメ系ショートムービーは、TikTokでも人気の高いコンテンツの一つで、ユーザーの関心も集めやすいです。そのため、TikTokでお店の料理風景や料理そのものが話題になれば、実店舗に行って食べてみたいと思うユーザーもたくさんいるでしょう。所在地分析を定期的に行い、動画の内容や使用する言語・文化的な要素を視聴者の多いエリアに最適化することが、実店舗集客の精度を高める継続的な取り組みとなります。
知名度を上げたい
知名度向上を目的とする場合は、「合計再生回数」と「フォロワー数」を基準に分析しましょう。合計再生回数とフォロワー数は、プロアカウントにすれば確認可能です。フォロワーの数に対し、1動画の再生回数がフォロワー数の半分を下回る場合は改善の必要があります。また、分析のときは、一時的な分析ではなく、月ごとでフォロワー数と動画再生回数の比率を表示し、推移を確認すると良いでしょう。
例えば、コカ・コーラでは、「リボンでありがとうチャレンジ」というハッシュタグを使ったTikTok広告を実施しました。参加者の中から100名にQUOカード1000円分、そして特別賞に選ばれた動画はクリスマスイブに渋谷の屋外ビジョンで放映するといった工夫を行い、有名になりたい人を刺激して投稿数を増やすことに成功。多くの人を巻き込み、さらに知名度を向上させた事例として挙げられます。
フォロワーと合計再生回数を増やせば話題になりやすいため、分析をしっかり行いどのコンテンツでフォロワーが増えたのか、再生時間が伸びたのかを確認しましょう。そして、動画制作にも活かしてください。アナリティクスツールを使って、フォロワー急増が起きた投稿の内容・投稿時間・ハッシュタグ構成を特定し、再現性のある型として定着させることが、継続的な知名度向上につながります。なお、投稿時間の最適化は他のSNSでも成果に直結する要素で、たとえばインスタ投稿に最適な時間帯を解説した記事の考え方は、TikTokの投稿スケジュール設計の参考にもなります。
TikTokの分析「インサイト」の見方
TikTokのインサイト機能を活用するには、まずプロアカウントへの切り替えが必要です。以下の手順でプロアカウントを設定し、インサイトを確認しましょう。
プロアカウント設定方法
プロフィール欄の右上にある「•••」マークをタップ
まずは、TikTokのプロフィール欄右上にある「•••」マークをタップしましょう。プロフィール欄の右上にある「•••」マークをタップすることで、「設定とプライバシー」メニューが表示されます。
「アカウント管理」ボタンをタップ
続いて、設定とプライバシーメニューにある「アカウント管理」ボタンをタップしましょう。設定とプライバシーメニューにある「アカウント管理」ボタンをタップすることで、プロアカウントに切り替える準備が整います。
「ビジネスアカウント(プロアカウント)に切り替える」ボタンをタップ
アカウント管理ボタンをタップしたら、「ビジネスアカウント(プロアカウント)に切り替える」ボタンをタップしましょう。「ビジネスアカウントに切り替える」ボタンをタップすることで、あなたのアカウントはプロアカウントに切り替わります。ボタンをタップした後にはカテゴリーや性別選択の画面が表示され、それらを選択し「完了」ボタンをタップするとプロアカウントの全ての設定は完了です。
アカウント全体のインサイト確認方法
プロフィール欄の右上にある「•••」マークをタップ
まずは、プロアカウント設定の際と同じように「•••」マークをタップしましょう。「•••」マークをタップすることで、「クリエイターツール」を表示してください。
「インサイト」ボタンをタップ
続いて、クリエイターツールのメニュー内にある「インサイト」ボタンをタップしましょう。「インサイト」ボタンをタップすることで、アカウント全体のインサイトを確認する準備が整います。
「オンにする」ボタンをタップ
最後に、インサイトを「オンにする」ボタンをタップしましょう。インサイトを「オンにする」ボタンをタップすることで、アカウント全体のインサイト分析結果が表示されます。アカウント全体のインサイトは、以下の3つのカテゴリーに分かれています。
- アカウント概要
- コンテンツ
- フォロワー数
それぞれアカウントの分析に必要なデータを確認して、分析に役立てるようにしてください。また、1つも投稿していない状態のアカウントでは「オンにする」ボタンをタップすることができないため注意が必要です。
個別の投稿データのインサイトの確認方法
個別の投稿データのインサイトを確認するには、まず分析したい動画を表示しましょう。続いて、動画の右側にある「•••」マークをタップし、「インサイト」ボタンを押してください。「インサイト」ボタンを押すと、動画の視聴者数に占めるフォロワーの割合やおすすめ表示回数など、個別の投稿ごとの分析結果を確認することができます。個別の投稿インサイトは、加算アルゴリズムの各指標がどのように推移しているかを動画単位で把握するために特に役立ちます。
時間別データのインサイトの確認方法
時間別データのインサイトを確認するには、アカウント全体のインサイトを確認する必要があります。アカウント全体のインサイトカテゴリーの中で「コンテンツ」の分析結果に着目しましょう。時間別にどのくらいの割合の人が投稿を視聴しているかを確認することができ、今後の動画投稿の参考にすることができます。フォロワーが最も活発に視聴している時間帯を把握し、その時間帯に合わせて投稿スケジュールを組むことで、初期の視聴数を最大化しやすくなります。
TikTok分析で得たデータはエクセルなどで保存する
TikTokでは最大で28日、4週間前までのTikTokインサイトしか見られません。データをためていくには、パソコン版TikTokをブラウザから見て、インサイトを確認する際に「ダウンロード」がありますので、そこからエクセルで読めるファイルをダウンロードします。これで前年同月比などをチェックできます。
データを蓄積することで、季節変動・キャンペーン期間の効果・コンテンツ改善前後の比較といった中長期的な分析が可能になります。予算に余裕が出てきましたら、外部の分析ツールの検討などをされると良いでしょう。また、エクセルにデータを集める際は、動画タイトル・投稿日時・使用ハッシュタグ・コンテンツのカテゴリーも合わせて記録しておくと、パターン分析がしやすくなります。
TikTokの分析ツールおすすめ
TikTokのプロアカウントインサイトで確認できるデータに加えて、外部の分析ツールを活用することで、より深い洞察や競合比較が可能になります。代表的な3つのツールを紹介します。TikTok運用そのものを社外の専門家に任せる選択肢もあり、外注を検討する際はSNS運用代行のおすすめランキングをまとめた記事で業者の選び方を確認しておくとよいでしょう。
また、TikTok動画の品質を高める動画編集についてはこちらの記事も参考になります。
動画編集の外注先はどこ?おすすめ人気ランキング【2026年6月最新】
TikTok通
TikTok通とは、2026年現在も利用できる国内向けTikTok分析ツールです。2021年8月に開設され、フォロワー数・いいね数・動画投稿数のランキングを週間・月間単位で確認できます。
TikTok通とは、フォロワー数やいいね数など基本情報の分析はもちろん、TikTokのユーザーランキングやニュース記事にも目を通すことができるため、最新の情報を汲み取ることができます。詳しい分析内容は以下の通りです。
フォロワー数ランキング
TikTok通に登録されたTikTokerの中からフォロワー数が多い順に表示します。週間、月間で並び替えができ、総フォロワー数ではグラフと数字でフォロワー数の変化がわかります。アカウント分析と合わせて、TikTokの情報も多く仕入れたいと考えている人に最もおすすめのTikTok分析ツールとなっています。
いいね数ランキング
TikTok通に登録されたTikTokerの中からいいね数が多い順に表示します。週間、月間で並び替えができ、総いいね数ではグラフと数字でいいね数の変化がわかります。自社アカウントのいいね推移と業界ランキング上位アカウントの推移を比較することで、市場全体のトレンドと自社の立ち位置を把握しやすくなります。
動画投稿数ランキング
TikTok通に登録されたTikTokerの中から動画投稿数が多い順に表示します。週間、月間で並び替えができます。投稿頻度と成長率の相関を確認することで、自社の投稿スケジュールを最適化するためのヒントが得られます。
ジャンル別ランキング
TikTok通に登録されたTikTokerに紐付けされたカテゴリーをジャンル別に表示します。総フォロワー数、いいね数、動画投稿数で並び替えができます。特定のジャンルからTikTokerを検索したい場合に便利です。競合の多いジャンルでの立ち位置確認や、ニッチジャンルでの成長機会の発見にも活用できます。
Tofu Analytics
Tofu Analyticsとは、最先端の分析技術を取り入れた多機能SNS分析ツールです。TikTokだけでなく様々なSNS分析も同時に行える点が最大の特徴です。
TikTokでアカウント分析を行い、ユーザーを他のSNS媒体に誘導して知名度を上げたいと考えている人などに特におすすめのTikTok分析ツールとなっています。
大手から個人事業主まで幅広いクライアント
Tofu Analyticsは東証一部上場の企業から、ベンチャー企業、さらに個人事業主に至るまで、幅広い規模・業種のクライアントから支持されています。また大手広告代理店での導入も少なくありません。
独自のデータ分析・モニタリング技術
Tofu Analyticsでは、TwitterやInstagramといったオープンなソーシャルデータにとどまらず、シェアされたURLのクリックログや投稿内容に含まれる感情まで分析することができます。また、過去のツイートデータやハッシュタグデータなどについても全件分析が可能となっています。こうした膨大なSNSプロファイリングデータやデータサイエンスは、他社のSNS分析ツールにはないTofu Analytics独自の強みです。
無駄なコストがゼロ
Tofu Analyticsは導入における初期費用はかかりません。また契約期間に縛りもないことで、月々わずか1万円から利用することができます。さらに条件を満たすクライアントであれば、無料トライアルも可能になっています。
Exolyt
Exolytとは、自分のアカウントだけでなく他のアカウントのインサイトも確認できる点が特徴のTikTok分析ツールです。競合アカウントとの比較分析を行いたい場合に特に有用です。
Exolytでは、「フォロワー数」の分析軸を確認することができます。自分の動画のインプレッションなどだけでなく、他人や企業のインプレッションまで確認することができるツールなので、他のユーザーと比較した際には有効でしょう。また、Exolytでは「フォロワー数」の他にも、次の項目を確認することができます。
- 総エンゲージメント
- コメント数
- 平均いいね
Exolytでは、他人と比べて自分はどのくらいのコンテンツをアップしたかも確認可能です。あまりアップされていないアカウントよりも、動画の多い方が取り組み方や真剣さも伝わります。人と比べることで自分への戒めにもなるため、面白い機能と言えるでしょう。なお、Exolyt Premiumの機能も準備されており、より詳細なレポート分析も可能になるとのことです。競合が多いジャンルで戦う際には、Exolytを使った競合モニタリングを定期的に行うことで、業界全体のベンチマーク水準を把握できます。
よくある質問
Q. TikTokの分析にはプロアカウントが必須ですか?
A. はい、TikTokのインサイト機能(視聴維持率・所在地・時間別データなど)を利用するにはプロアカウント(ビジネスアカウント)への切り替えが必要です。設定とプライバシーのアカウント管理画面から無料で切り替えられます。なお、1本以上の投稿がないとインサイトを「オンにする」ことができないため、まず1本投稿してから設定を進めてください。
Q. 視聴維持率はどの程度を目指せばよいですか?
A. 視聴維持率は60%以上を目標にすることが、本記事で紹介したアルゴリズムの観点から推奨されます。また、動画をフル視聴したユーザーの割合(視聴完了率)については30%以上を目安とすることが望ましいとされています。インサイトで離脱が多いタイミングを特定し、その前後の演出・構成を改善するPDCAを継続的に回すことが重要です。
Q. TikTokのインサイトデータはどのくらいの期間遡れますか?
A. TikTokのインサイトは最大28日(4週間)前までのデータしか確認できません。それ以前のデータを蓄積・比較するためには、パソコン版TikTokのインサイト画面からエクセル形式でデータをダウンロードして保存する方法を習慣化することをおすすめします。前年同月比や施策前後の効果測定を行う際に、このデータが重要な判断材料となります。
Q. フォロワー数が少なくてもTikTokで動画をバズらせることはできますか?
A. はい、可能です。TikTokは他のSNSと異なり、アカウントのフォロワー数や過去の実績に関係なく、コンテンツの質でレコメンド表示が決まる仕組みです。最初の100〜300回のランダム配信で視聴維持率・視聴完了率・いいね率などが高い評価を受ければ、フォロワーゼロのアカウントでも広くリーチされます。新規アカウントであっても、加算アルゴリズムの指標を意識したコンテンツ制作が結果につながります。
Q. TikTokでビジネス目的の外部サイト誘導を行ってよいですか?
A. TikTokのコンテンツ内でYouTubeなどの外部サイトへ直接誘導する表現は、UXを悪くする行為として減算アルゴリズムに影響するとされています。外部誘導を行いたい場合は、プロフィールのリンク欄を活用するのが基本的なアプローチです。また、フォロワーはTikTok以外の媒体へも誘導に応じやすい傾向があるため、まずフォロワーを増やすことを優先する戦略が有効です。
Q. TikTok分析を外部ツールに任せるメリットは何ですか?
A. TikTokの標準インサイトはアカウント自身のデータに限定されますが、外部ツール(TikTok通・Tofu Analytics・Exolytなど)を利用することで、競合アカウントの分析・複数SNS横断比較・感情分析・ランキング確認などが可能になります。自社の立ち位置を客観的に評価したい場合や、業界トレンドを把握してコンテンツ戦略を練り直したい場合に特に有用です。
まとめ
この記事のポイント
- TikTokはアカウント力ではなくコンテンツ力で評価される独自の仕組みを持つ
- 加算アルゴリズムの9指標(特に視聴維持率・視聴完了率・平均視聴時間)を優先して改善する
- 減算アルゴリズム(ガイドライン違反・外部誘導・ネガティブ評価)を避けることも同様に重要
- 分析する目的(ブランドイメージ向上・実店舗集客・知名度アップ)によって見るべき指標が変わる
- インサイトはプロアカウント設定後に確認でき、28日以前のデータはエクセルで保存する
- 外部ツール(TikTok通・Tofu Analytics・Exolyt)を活用することで競合比較や多軸分析が可能
TikTokの分析方法や分析におすすめなツール、そして再生数アップに関係するアルゴリズムなどを解説しました。TikTokは日本のみならず世界中にユーザーがいることと、評価はアカウントの強さではなく、コンテンツのクオリティが関係しています。
TikTok分析は個人でもできますが、なかなか思ったように閲覧・視聴数が伸び悩んでいるという場合もあるでしょう。その場合には専門の業者に外注するのもおすすめです。2026年6月現在も、TikTokはビジネスへの活用事例が増え続けており、分析を継続的に行うことで着実に成果につなげることができます。
TikTokの運用に関するルール・ガイドラインについても合わせて確認しておくことをおすすめします。
専門家からのアドバイス
分析で得た数値をもとに「仮説→投稿→検証」のPDCAサイクルを継続することが、TikTok運用を着実に成長させる最大のコツです。一度バズったコンテンツの要素を型化し、再現性のある制作フローを構築することを目指しましょう。





