子供向けの学習塾は増加の傾向が続いており、集客に関しては競争が日々苛烈になっています。極端な話をすれば、指導の内容や講師の質よりも、まずは経営している学習塾の名前がターゲットになる保護者の目に留まることが重要です。
そのためには集客に注力する必要がありますが、一口に集客といっても様々な方法があります。口コミやチラシはもちろん、現在ではSNSや動画での広告といった手法もあります。
そこで今回はそもそも学習塾の集客とは何をすべきか、どんな方法があるか。また、成功するためのポイントや失敗しないために気を付けることなどを詳しく解説していきます。
時代に適合していることはもちろん、自分の経営する学習塾に合った集客方法で効率的に生徒を増やしていくのを目指しましょう。
学習塾の集客とは
学習塾といえば先生一人に対して複数の生徒がいて、文字通り教室のように授業を展開していくものが一般的でしたが、現在では個別指導の学習塾が圧倒的に数を延ばしています。
特に個別指導ではFC(フランチャイズ)の学習塾が増えていることもあり、新規に開業する人が増えているのもこの一因といえます。
教師・講師の経験がなくとも、経営者として開業・経営するのをサポートしてくれるサービスもありますし、大手の学習塾から独立して経営する学習塾もあります。
講師は基本的には大学生や大学院生のアルバイトが多く、研修を経て講師として指導にあたります。または教師・講師経験者を採用することが多いので、指導自体にはほとんど問題はないでしょう。
そのため経営者は保護者との面談や相談が中心となるケースが多いです。
個別指導学習塾の集客
個別指導の塾の場合は講師1人に対して生徒1人から、多くとも講師1人に対して生徒3人程度までとなっており、各生徒の学習状況や苦手な要素などを見落とさずに徹底して指導するのが売りになっています。
そのため、授業の内容や学習塾自体の実績も重要ではありますが、保護者・生徒が希望することへのサポートの手厚さや、価格を含めたサービス面で比較されることが多いといえます。
これらの求められているものを正しくアピールすることが集客に繋がるといえるでしょう。
しかし、チラシや公式サイトに書いてあることだけで学習塾を決める保護者はほとんどおらず、保護者との面談やその後の体験授業を通して入塾となるケースがほとんどです。
この場合、面談も重要ですが、そもそもターゲットとなる生徒の保護者に自分の学習塾の存在を知ってもらわなければそもそも面談の機会すらなくなってしまいます。
突き詰めると、まず学習塾の存在を知ってもらうことが最重要となり、そのための宣伝戦略が学習塾の集客率を左右するといっても過言ではありません。
それ以外の学習塾
集団指導の学習塾や、英語・英会話教室なども基本的な流れは同じで、まず学習塾の存在を知ってもらうことが重要です。
その上で授業の見学や体験授業を経て入塾となるので、まずは知ってもらい、サービスを正しく理解してもらう必要があります。
特に集団指導の場合は体験授業などの機会が限られる場合もあるので、そういったタイミングに合わせた宣伝も重要になります。
学習塾の集客競争が苛烈になっている昨今では、他の塾の宣伝も意識しつつ、自分の経営する学習塾の集客を考える必要があります。
学習塾の集客方法
学習塾の集客方法は様々で、古くから使われているチラシや口コミなどの手法もあれば、インターネットを活用したSNS宣伝や公式サイトでのPRなど様々です。
主な集客方法としては以下の通りです。どの方法でも大体の場合で費用は発生してしまうので、良いと思った方法で費用を検討してみましょう。
チラシ配り
集客といえば古典的な手法ではありますが、チラシ配りは効果的な方法です。
特に塾の数が増えている分、地域に密着した展開が必要になるケースが多いことを考えると、最寄り駅などでのチラシ配りは効果が期待できます。
チラシはできるだけターゲットが学習塾に興味を持つ時期に配るべきですので、定期試験や夏休みや冬休み、春休み前が良いでしょう。
チラシの欠点は、そもそも作成するのに自身で作成すれば費用はかかりませんが、作成から印刷まで委託となればそれなりの費用がかかります。
配布に関しても自身で配るという経営者は少ないと思うので、アルバイトスタッフに委託すればやはり費用がかかってしまいます。
ポスティング
ポスティングもチラシ配りと同じような形式の集客方法です。
チラシ配りと違うのは、人通りの多い場所で受け取ってもらうのか、直接各家庭のポストに入れるのかという差です。
チラシ自体に関してはチラシ配りと変わりがないので併用することも検討してみましょう。
チラシ配りでは受け取ってくれないターゲットにも確実に手には取ってもらえるという点で優れていますが、人通りのある場所で配り続ければいいだけのチラシ配りに対して、確実に一軒一軒移動する必要があるため費用がかかりやすい方法ともいえます。
ただし、自身が経営している学習塾から近い場所にある家庭に確実に送ることができるのは大きなメリットです。
地域新聞の活用
ポスティングのもう一つの形態ともいえますが、地域新聞などの該当地域の家庭に定期的なポスティングをしている新聞などに広告という形でポスティングを行うものです。
チラシを印刷して事前に渡しておき、契約のタイミングで広告として挟み込んで新聞ごとポスティングされるという形になります。
自分でポスティングする手間または経費がかからないというメリットはありますが、広告を委託する費用は当然発生します。
もう一つのメリットとしては、地域新聞というある程度信頼できる媒体に広告として挟まっているので、信用されやすいという点が挙げられます。
地域新聞などは地域に関しても詳細にエリア分けし、エリアごとの特性を把握しているのでターゲットに適切なエリアを相談してポスティングの範囲を決められるのもメリットといえます。
口コミ対策
集客対策としては口コミ対策も重要です。特に費用がかかるものではないとも言えますが、同時に普段から良いイメージが広がるような運営を行う必要があります。
普段からの運営がものを言う集客方法ですので、新規立ち上げには向いていない集客方法といえます。
FCの場合は加盟している親企業の名前を前面に押し出して、他の広告と併用してブランドイメージを推し進めることになります。
すでに運営中の学習塾であってもやはり他の集客方法をメインにした上での対策になるので、意識して良い口コミが広まるように運営する以外の方法はありません。
紹介キャンペーン
こちらもすでに運営している学習塾での施策になりますが、自学習塾に通っている生徒に友だちや兄弟を紹介してもらい、入塾となった場合に紹介した側とされた側にそれぞれプレゼントを贈るという方法です。
プレゼントは無料授業枠であったり、入塾の登録料の無料化。紹介側には図書カードや学習の役にたつ文房具など、様々なパターンがあります。
入塾にかかるコストと比較すれば微々たるものともいえますが、紹介する側にメリットがあるので生徒に直接集客を手伝ってもらえるという方法です。
また、どちら側からしても友だちと一緒に通うことでモチベーションを保ちやすく、評判も広がりやすくなるので、地域密着型の学習塾には大きなメリットにも繋がります。
限定キャンペーン
こちらも紹介キャンペーンと近いですが、期間限定や先着何名限定と銘打って入塾の費用や授業料の割引を行うキャンペーンです。
体験授業などを行った上で入塾するのが基本なため、一度入塾してしまえばすぐに退塾するというケースは比較的少ないので入塾のハードルを下げることで集客する方法です。
特に期間限定、先着数名で割引となれば早めに入ろうと考える人は多いので、一層入塾のハードルを下げることができます。
収益性を考えれば下がってしまうのは間違いありませんが、集客のための広告費の一環として考えれば、単価の高い学習塾では十分採算が取れる施策です。
体験授業を行う
ほとんどの学習塾が行っているともいえますが、体験授業は単純に集客効果があります。
学習塾は決して安いサービスではないと考える人が多いので、子供がちゃんと継続して通えて、問題なく授業を受けられうかを実感できる体験授業は重要です。
無料授業があれば子供に続けられそうか確認することはできるので、まずは試しに数ヶ月と考える保護者も多いでしょう。
体験授業は1~2コマというところもありますが、体験授業が4コマで週2コマを2週、または週1コマを4週などとしているところもあります。
体験授業自体はコストが発生するのでマイナスですが、良い評判にも繋がる可能性は十分あり、体験授業も口コミ対策に繋がるともいえます。
看板を出す
チラシ配りと同じように古典的な手法ですが、多くの人の目に入る看板をしっかり掲げることも集客対策になります。
サイズや掲示場所にもよるので金額はピンキリですが、サイズが大きいほど、人の目に触れやすい場所ほど高価になります。
自学習塾の建物屋上部などに設置できる場合もありますが、設置までの工事や劣化した場合の修繕費など、かなり費用がかかりやすい施策といえます。
しかし、場所がわかりやすく認知されること自体は大きなメリットといえます。
ホームページ作成
インターネットが普及し、誰もがスマートフォンを持つようになってからは自学習塾の公式サイト(ホームページ)ももはや必須といえます。
塾での授業風景や受験生の実績、行っている指導方法などが記載されていれば、ホームページを見てくれたターゲットに情報を伝えることができます。
また公式サイトで現在行っているキャンペーン情報なども告知できるため、併用することでより高い効果を狙えます。
FCの場合はすでに親会社の公式サイトはあるはずですので、ホームページへの流入は十分期待できます。
ホームページ運営に関しては親会社のサポートがあれば難しくない場合も多いですが、自力で作る必要がある場合は委託してしまうのも一つの手です。
SNSの活用
ホームページと同じようにSNS運用もスマートフォンが当たり前になっている現在では必須ともいえます。
授業の管理や、スケジュール管理にSNSを必須としているとしている学習塾も少なくはありません。
SNSとしてはTwitter(現在ではX)、LINE、Instagramなどが該当します。
その他のSNSも広告としては効果がありますが、コミュニケーションツールとしての活用が難しいため、集客施策とコミュニケーションの両面で使えるSNSを活用するのがポイントといえます。
こちらも自力での運用が難しい場合は、やはり専門の業者に委託するのも手です。
PR動画の配信
公式サイトや公式SNSがあるなら、PR動画を配信するのも効果的です。
公式サイトに載せる写真の延長のようなもので、授業風景や教室の雰囲気がわかる動画を配信することで学習塾への不安をある程度払拭することができます。
個人情報の観点や、プライバシー保護を鑑みると何の知識もなく動画撮影をするのは非常に困難ですので、プロに委託するのが無難でしょう。
公式サイトや公式SNSと併せて委託してしまうという方法もあります。
Web広告を出す
チラシやポスティングに近い集客施策ですが、基本的には公式サイトなどを持っているのが前提で、広告として表示されたURLやバナーから自学習塾の公式サイトなどに移動してもらうのが目的です。
該当広告を見た人限定の特別なキャンペーンや特典と併せることでより効果的な集客施策となります。
デメリットとしてはWeb広告の値段の幅が広いのに対して、価格が高ければ効果が高いとは言い切れないことが挙げられます。
適切なタイミング・場所で、適切な広告から自学習塾の公式サイトなどに誘導ができなければ大きな損失となってしまう可能性も考えられます。
こちらの場合も、知識がない状態で適当に広告をすれば効果が出る訳ではないことを考えるとプロに任せてしまうのも選択肢です。
情報サイトの利用
学習塾の場合、学習塾情報をまとめている総合サイトがあります。
自分で登録しなくとも登録されている場合はありますが、自身で情報を登録しないといつまでも情報サイトに登録されない可能性はあります。
競合と並んで掲示されるので口コミなどからランキングを付けられてしまい、思わぬ低評価となってしまう場合も考えられます。
しかし、繰り返しになりますが、まずは自学習塾の存在を認知されないことには比較の対象にすらなりえないので、多くの学習塾が利用しているのが実情です。
口コミ対策などを普段からしっかりしていれば、悪評が付くということはさほどないはずですので、常に評判を意識しておくのも重要といえます。
差別化を徹底する
ここまでの集客施策に共通して言えることですが、集客施策をすればするほど学習塾の差別化が重要になってきます。
認知されるまでの段階を超えた後は、認知されている競合学習塾と比較してどこが良いかとターゲットが選択をするためです。
形態が同じであれば、料金や授業のコマに関しては似たり寄ったりになりがちなため、自学習塾の強みは何かをはっきりと意識してPRする必要があります。
例えば駅に近いから子供も安全に通えることであったり、教材費を無料としている、自習スペースの環境が良いなどの特徴を出して差別化を徹底しましょう。
目に見える違いがないと選ばれにくくなる傾向はありますので、自学習塾の何が他と違うかよく見直してみましょう。
学習塾の集客で成功するためのポイント
学習塾の集客施策は前項で紹介した通りですが、成功するためには様々な施策を組み合わせていく必要があります。
ここでは成功するためのポイントに関して解説していきます。
- ターゲットの満足度を満たすサービス提供ができているか
- 本当に施策のターゲットは適切か
- 広告の対比効果は適切か
- 自学習塾の運営は問題なくできているか
もちろん成功の要因は様々ですが、上記のようなポイントがいくつかあります。
ターゲットの満足度を満たすサービス提供ができているか
数あるサービスの中から自社のサービスを選んでもらうためには、ターゲットが満足しうるサービス提供ができているかが何より重要です。
これは学習塾でも全く同じで、数ある学習塾の中から自学習塾を選んでもらうためには工夫が必要です。
前項で解説している「差別化の徹底」や「キャンペーン」などもその一つで、多くの比較対象の中から、ここが一番良さそうだと思わせる材料が必要です。
口コミなどで良い評判が広がっている場合はそれも武器になる可能性はありますし、他と比較して圧倒的にお得なキャンペーンなども入塾のきっかけになりえます。
逆に、自分の子供を学習塾に入れようと考えた時に、自学習塾は満足できるサービス提供をできているかよく考えてみましょう。
自学習塾のサービスである授業やその他のフォローが、保護者の満足いくレベルにあるかは何よりも重要です。
本当に施策のターゲットは適切か
チラシ配りやポスティングを考えなしに行ってはいないでしょうか?
集客を考える際にターゲットは想定していると思いますが、そのターゲット自体が適切かどうか見直してみましょう。
例えば自学習塾の最寄り駅で必死にチラシを配っているのに効果が出なかったのに、隣駅でチラシを配ったら一気に反響があったというケースがあります。
この場合、自学習塾の近隣には競合が多すぎてあまり効果がなかったのに対して、隣駅は競合が少ないせいで集客施策が十分でなく、競合が少ない状態での広告効果が出ることも考えられます。
隣駅まで行かなければならないデメリットがあっても、隣駅の学習塾の評判があまりよくなく、自学習塾のサービスが魅力的であれば可能性はあります。
ターゲットを想定していても、ターゲットの手元に渡るための手段をきっちりと考える必要もあります。
広告の対比効果は適切か
先述したWeb広告や、地域新聞への広告は当然費用がかかります。
Web広告の場合は期間や閲覧数、コンバージョン数によって費用が変わるケースが多く、地域新聞の場合は単純に挟み込む枚数によって費用が変わります。
この費用に対して、入塾した生徒がどれだけ増えたのか、広告費以上に収益が増えているのかは重要なポイントです。
いくら生徒が1人増えても、収支としてマイナスになっているようでは本末転倒です。
広告などの集客施策は常に対比効果を考える必要があります。広告を表示する場所や、送るべき場所を意識してコントロールしていきましょう。
自学習塾の運営は問題なくできているか
そもそもの問題として、自学習塾の運営自体に問題がないかどうかが根本的な集客施策といえるでしょう。
様々な集客施策を行って問い合わせが多数あり、面談から体験授業まで済んだのに入塾にならないケースが頻発してはいませんか?実際に心当たりのある経営者も多いと思います。
集客施策のほとんどはあくまで広告活動ですので、広告だけ良くても中身が伴わない商品を売るのは非常に難しいといえます。
逆にいえば、自学習塾の運営が上手くいっており、生徒や保護者からの評判も良いなら口コミが勝手に広がる可能性も十分にあります。
保護者に評価されるためには料金形態や指導の内容はもちろんですが、定期テストや成績表の結果向上など目に見える成果も必要です。
また、生徒に評判が良くても成績面での結果が見えなければ保護者の方が他の学習塾を検討してしまうこともあります。生徒だけでもなく、保護者だけでもなく、どちらともしっかりと関係を築けているかが学習塾で成功する一つのポイントといえるでしょう。
また、先述した広告の対比効果の測定ももちろんですが、授業料や管理費、教材費などが適切かどうかもポイントになります。
集客施策は重要ではありますが、その前に自学習塾の運営自体に問題がないかを見直すのも重要といえます。
学習塾の集客で失敗しないためには?
成功のポイントと重複する部分もありますが、学習塾の集客を考える際に失敗しないようにするために、意識すべきポイントがいくつかあります。
集客のターゲットをより明確にする
学習塾と一口にまとめてしまうと幅広い生徒をと考えがちですが、本来であれば自学習塾のターゲットになる学年や学力をはっきりとさせておくべきです。
自学習塾のスタンスや講師のレベルを考えて検討してみましょう。
学年
小学生であっても低学年向けなのか、英語教育などを意識した高学年向けなのか、中学受験を意識した高学年向けなのかで授業内容は全く違います。
中学生でも苦手強化を克服したいだけなのか、全体的に成績を上げたいのか、志望校を目指した受験対策がベースなのかと様々です。
幅広い層に対応するとなると講師のレベルも相応に要求されます。
特に低学年の指導は経験のある講師でないと難しい可能性も高く、できるだけターゲットを絞った集客施策を行うのが無難です。
学力
個別指導塾の場合は教科を絞って1~2教科を定期的に授業を行うのが基本です。
ただし、これが赤点を取るようなレベルの苦手強化を克服するためなのか、学年トップクラスで偏差値70近い学校を目指すための指導なのかでまったく指導内容が違います。
学習塾としてはハイレベル校の合格実績は垂涎ですが、ハイレベル校の実績を売りにしている学習塾も多いので、それだけが売りにはなりません。
もちろん、面談の際の要望に沿うレベルの指導を幅広くできるべきではありますが、やはり講師への要求レベルは高くなってしまいます。
問い合わせや面談にはできる限り早めに対応する
チラシ配りなどをすれば電話やメールで少なからず反響があります。この問い合わせにはすぐに対応できるようにスケジュール管理をしておきましょう。
集客施策をしているのは自分だけとは限らず、他の塾も併せて検討している保護者は多いです。
当然ですが、自分の問い合わせに即座に反応してくれる学習塾と、翌日や翌々日になってやっと返事が返ってくる学習塾では熱意が違って見えてしまいます。
集客施策をするタイミングは自分で選べるケースがほとんどですので、反響が期待できるタイミングではできるだけ自分で電話・メール対応できるようにしておきましょう。
初回の問い合わせに限らず、保護者や生徒からの質問や要望などにはできるだけ早めに対応する方が良い口コミに繋がる可能性があります。
自学習塾のメリットとデメリットをはっきりとさせる
集客施策のおかげで面談希望が増え、いざ入塾を考えている保護者・生徒と面談する際に自学習塾のおすすめはいくらでも言えるでしょう。では、自学習塾のデメリットはどうでしょうか?
自分からわざわざ良くない部分を解説すること自体もデメリットと言えるかもしれませんが、場合によってはそこも差別化できる要素となる可能性はあります。
わかりやすいデメリットといえば「現在生徒数が多くて授業を取るのが難しいかもしれない」というデメリットを予め伝えておくのは効果的です。
それ以外でも「教材費は他所より多いかもしれないが、その分テキストはフル活用していて、最大限活かせるようにしている」など単純なデメリットだけでなく、他の学習塾との違いをしっかりと説明できるかも重要なポイントです。
集客方法の差別化の項でも触れましたが、何が他の塾と違うのかを明確に説明できる必要があります。
生徒の入塾のきっかけを確認しておく
面談や体験授業を終えて入塾してくれた生徒・保護者には何がポイントだったのかしっかりとヒアリングしておきましょう。
自分では思ってもなかった部分が実は大きな魅力になっているということもしばしばあります。
この手のヒアリング(アンケート)は重要で、塾によっては入塾時のアンケートにプレゼントをつけているところもあります。
また、退塾する生徒が正直に語ってくれるとは限りませんが、退塾のきっかけになるポイントや、思いつく限りのトラブルなどもしっかりと記録しておきましょう。
どちらの面でもアンケートは重要といえます。
生徒・保護者とのコミュニケーションを密に取る
先述した「問い合わせや面談にはできる限り早めに対応する」でも触れていますが、保護者や生徒からの要望にはできるだけ早く対応するのが基本です。
その上で、しっかりと話を聞き、改善できる部分は改善していく姿勢が重要です。
生徒の求めるものと保護者の求めるものは違うこともしばしばありますが、学習塾に通うのを継続するかを決めるのはほとんどの場合で保護者です。
定期的な面談を行い、要望をしっかりと聞いていきましょう。
保護者の要望に応えつつ、生徒とも対話をして理解してもらいながら授業を進めていく必要があります。
嫌いな勉強をしなければいけない場所の大人というだけでハードルは上がってしまいますが、生徒とも十分なコミュニケーションを取っていきましょう。
講師とも十分なコミュニケーションを取る
講師は顧客ではなく従業員にあたりますが、講師とのコミュニケーションも重要です。
多くの講師は大学生・大学院生となるため講師自身も学生のことが多いです。そのため、社会的な常識に欠けている可能性もあります。
特に高学歴の講師はプライドが高いことも多く、信頼関係が築けないとコミュニケーションに問題が生じる可能性もあります。しっかりと対話をし、講師の意見にも耳を傾けましょう。
従業員ではありますが、あくまでほとんどが学生アルバイトです。ルールを守らせる以上、経営者側もしっかりとルールを守り、フェアな運営を心がけるようにしましょう。
まとめ
今回は学習塾の集客施策について、集客の方法と成功するためのポイントなどを詳しく解説しました。
学習塾といえど、集客に関しては一般的な企業とあまり変わりません。できるだけターゲットを絞って、的確な集客施策を併用して行うようにしましょう。
集客施策の広告はあくまで広告ですので、学習塾自体の運営がしっかりとしているかも大きな問題になりますので、併せて運営体制の見直しも重要です。
昨今ではSNSなどのWeb広告が主流になっていますが、知識がない経営者が運用すると思ったように効果が得られなかったり、逆効果になってしまう場合もあります。
専門の業者に頼めばその分費用がかかってしまいますが、対比効果でいえば十分な結果を出せる可能性は高まります。SNS運用の委託なども検討してみましょう。