生成AI研修の稟議書では、目的・研修の内容・費用・効果の測り方を、社内の数字と具体的な業務で書きます。
助成金を使う場合、2026年8月3日以降の計画届では職種を問わない汎用的な内容は対象外なので、「誰が・どの業務で・何を作れるようになるか」の形で稟議の段階から書いておくと、計画届にそのまま写せます。
下の例文は営業部向けの研修を例にしたもので、【 】の中を書き換えればそのまま使えます。
Word と Excel のひな形は資料ページから受け取れます。
稟議書に入れる10項目
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 目的 | 何ができるようになり、何が減るのか |
| 背景 | なぜ今なのか。社内の数字で言えるか |
| 研修の内容 | 受講者の職務・題材にする業務・作れるようになるもの |
| 対象者 | 内容に合う職務の社員に絞っているか |
| 日程と時間数 | 業務への影響と、助成金の時間の条件 |
| 費用 | 総額、助成金の見込み、実質の負担額 |
| 効果と測り方 | 研修後に何をどの資料で測るか |
| 情報の取り扱い | 顧客情報や個人情報を入れない決まり |
| 助成金の手続きと期限 | 計画届の締切に間に合うか |
| 発注先 | 見積書の番号と日付 |
項目ごとの例文
【 】の中が書き換える部分です。数字は例で、実際の社内の数字に置き換えてください。
件名
営業部向け生成AI研修の実施と人材開発支援助成金の申請について
1. 目的
【営業担当者】が、生成AIを使って【商品提案書の構成案・本文・修正】を自分で作れるようにし、【提案書1件あたりの作成時間】を減らす。
2. 背景
【提案書の作成に1件あたり平均3時間かかっている(2026年10月の営業日報より)】。
社員が個人の判断で生成AIを使い始めており、入れてよい情報の決まりがない。
3. 研修の内容
受講者の職務:【営業担当者】/題材にする業務:【商品の提案】/作れるようになるもの:【生成AIで作った提案書の構成案と本文、その修正】
職種を問わないプロンプトの作り方や、DXの概念を学ぶだけの内容は含めない(2026年8月3日以降の計画届では助成の対象外のため)。
4. 対象者
【営業部の営業担当者10名】
5. 日程と時間数
【2027年2月、所定労働時間内に集合研修12時間(6時間×2日)】
6. 費用
受講料の総額:【120万円】/助成金の見込み額:【102万円】/実質の負担額:【18万円】
助成金は研修後の支給申請で受け取る。研修費は先に会社が全額支払う。
7. 期待する効果と測り方
【提案書1件あたりの作成時間を、研修後3か月の営業日報で測る。
月の件数×削減時間×時給で削減額を毎月記録し、3か月後に報告する。】
8. 情報の取り扱い
【顧客名・個人情報・未公開の価格は生成AIに入力しない。研修の中で入力のルールを決め、全員に配る。】
9. 助成金の手続きと期限
職業能力開発推進者の選任と事業内職業能力開発計画の周知を計画届の提出日までに行う。
訓練実施計画届は研修開始日の6か月前から1か月前までに出す【2026年12月25日までに提出】。
支給申請は研修終了日の翌日から2か月以内。
受給できるかの判断は管轄の労働局が行う。
10. 発注先
【会社名・見積書の番号・見積日】
費用の欄の数字の出し方
上の例は、中小企業が事業展開等リスキリング支援コースを使う場合の計算です。
経費助成は受講料の75%(1人1研修あたり、実訓練10時間以上100時間未満なら上限30万円)、賃金助成は1人1時間1,000円です。
大企業は経費60%・賃金500円になります。
| 項目 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 受講料の総額 | 12万円×10人 | 120万円 |
| 経費助成 | 12万円×75%×10人 | 90万円 |
| 賃金助成 | 12時間×1,000円×10人 | 12万円 |
| 実質の負担額 | 120万円−102万円 | 18万円 |
eラーニングや通信制の研修は経費助成だけで、上限も中小企業15万円になります。
所定労働時間外や休日(振替休日を除く)に実施した時間は賃金助成の対象外です。
助成の条件の詳細は生成AI研修は助成金の対象になるかにまとめています。
書き直したほうがよい書き方
| よくある書き方 | 書き直し |
|---|---|
| 全社員にAIリテラシーを身につけさせる | 営業担当者10名が提案書の構成案と本文を生成AIで作れるようにする |
| 業務効率化が見込まれる | 提案書1件3時間を、研修後3か月の日報で測る |
| 研修費は助成金で実質無料 | 研修費は先に全額払い、支給申請後に助成金を受け取る |
| 詳細は研修会社に一任 | 研修で作る成果物と時間数を研修会社と決めてから計画届を出す |
「実質無料」をうたう提案は、厚生労働省が注意を呼びかけています。
研修会社から返金や謝礼を受け取ると、経費助成の対象になりません。
稟議に添える研修計画を作りたい方へ
受講者の職務と題材にしたい業務を伺い、稟議書の「研修の内容」「日程と時間数」「費用」に貼れる形でカリキュラム案と見積をお出しします。
30分のオンライン相談で、返信は2営業日以内です。
Word と Excel のひな形:生成AI研修の稟議書と費用対効果の計算表

