損害賠償リスクと
対策
万が一に備えて知っておくべきこと
フリーランスは、業務上のミスや契約違反により損害賠償を請求されるリスクがあります。 会社員と異なり、個人で全責任を負うことになるため、事前の備えが重要です。 このページでは、よくある損害賠償のケース、対処法、予防策を解説します。 契約書の整備と保険加入で、リスクを大幅に軽減できます。
損害賠償が発生するよくあるケース
納期遅延による損害
納期に間に合わず、クライアントのビジネスに損害を与えた場合。リリース日の遅延による機会損失など。
成果物の品質問題
バグや不具合により、クライアントのシステムに障害が発生。データ消失、サービス停止など。
情報漏洩
機密情報や個人情報を漏洩させた場合。セキュリティ事故による賠償請求は高額になりやすい。
著作権・知的財産権侵害
成果物に他者の著作物を無断使用。オープンソースのライセンス違反なども含む。
契約違反
契約で定められた義務を履行しなかった場合。競業避止義務違反なども。
損害賠償を請求された時の対処法
冷静に状況を把握
パニックにならず、何を請求されているのか、根拠は何かを確認。書面でもらうことが重要。
契約書を確認
契約書の損害賠償条項、責任制限条項を確認。上限金額が定められている場合が多い。
専門家に相談
弁護士に早めに相談。法的な妥当性、対応方針、交渉戦略をアドバイスしてもらう。
保険会社に連絡
賠償責任保険に加入している場合は保険会社に連絡。対応を依頼。
交渉または対応
弁護士のアドバイスに従って対応。示談交渉、減額交渉、場合によっては訴訟対応。
重要: 損害賠償を請求されたら、必ず弁護士に相談してください。 自己判断で対応すると、不利な結果になることがあります。
契約書に入れるべき条項
損害賠償の上限条項
必須損害賠償の上限を「報酬額を限度とする」「〇〇万円を上限とする」などと定める。
間接損害の免責
重要逸失利益、機会損失など間接的な損害は賠償しないと定める。
検収条項
重要成果物の検収期間と、検収後は瑕疵担保責任を限定する条項。
免責条項
重要故意または重過失以外の場合の責任を制限する条項。
賠償責任保険
フリーランス賠償責任保険
おすすめ業務上のミスによる損害賠償をカバー。フリーランス協会などで団体加入できる。
対人・対物損害、情報漏洩、納品物の瑕疵など
年間数千円〜数万円
IT業務賠償責任保険
おすすめIT業務に特化した賠償責任保険。システム障害、データ消失などをカバー。
システム障害、データ消失、セキュリティ事故など
年間1〜5万円程度
個人情報漏洩保険
個人情報の漏洩による損害をカバー。GDPR対応なども。
個人情報漏洩による損害賠償、対応費用など
年間数万円〜
損害賠償リスクを減らす方法
契約書を必ず交わす
口約束は絶対にNG。責任制限条項、損害賠償上限を明記。
賠償責任保険に加入
万が一に備えて保険に加入。フリーランス協会の保険は月500円程度から。
無理な納期は受けない
納期遅延は損害賠償の最も多い原因。無理なスケジュールは断る勇気を。
品質管理を徹底
テスト、レビュー、バックアップを徹底。品質問題は事前に防ぐ。
情報管理を徹底
機密情報、個人情報の取り扱いは厳重に。情報漏洩は高額賠償のリスク。
コミュニケーションを記録
口頭の合意もメールで確認。トラブル時の証拠になる。
相談窓口
弁護士会の法律相談
各地域の弁護士会で有料の法律相談を実施。初回30分5,500円程度。
法テラス
経済的に余裕がない方向けの無料法律相談。弁護士費用の立替制度も。
0570-078374
フリーランス・トラブル110番
厚生労働省委託事業。フリーランスの労働トラブル全般の無料相談窓口。
0120-532-110
よくある質問
損害賠償の上限がない契約書にサインしてしまった▼
今後の教訓として、次回からは責任制限条項の追加を交渉してください。既存の契約については、誠実に業務を遂行し、問題を起こさないよう注意するしかありません。不安な場合は弁護士に相談し、リスクの程度を確認してもらうことをお勧めします。
損害賠償を請求されたが、金額が高すぎる▼
まず弁護士に相談してください。請求金額が法的に妥当かどうか検証してもらいましょう。損害の因果関係が不明確だったり、損害額の算定根拠が不十分だったりする場合は、減額交渉が可能なことが多いです。
フリーランスは賠償責任保険に入るべき?▼
入ることをお勧めします。特にIT業務では、システム障害や情報漏洩で高額の損害賠償が発生するリスクがあります。フリーランス協会の保険は年間数千円程度で加入できるので、コスパは良いです。
エージェント経由なら損害賠償は負わない?▼
エージェント経由でも、契約内容によっては損害賠償責任を負う可能性があります。エージェントとの契約書、クライアントとの契約書(三者契約の場合)を確認してください。エージェントが責任を負う範囲も確認しておきましょう。
自分のミスではない損害を請求された▼
因果関係がなければ、損害賠償責任は発生しません。しかし、自分では判断が難しいこともあるので、弁護士に相談して客観的な意見をもらってください。相手の主張が不当な場合は、毅然と反論する必要があります。
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