Claude Codeカスタムスキルの作り方|社内業務をコマンド化する
skillは、定型の業務手順や知識を「呼び出せる単位」にまとめ、/名前で起動したりClaudeに文脈で呼ばせたりできる仕組みです。Radineerでは経営ロールや検証ワークフローなど多数のskillを本番運用しています。本ガイドではSKILL.mdの構造から運用上の落とし穴までをまとめます。
Radineer 編集部 ・ 自社の Claude Code 本番運用に基づく解説(2026 年 5 月時点)
Claude Codeのカスタムスキルとは、特定の業務手順や専門知識をひとまとめにし、必要なときに呼び出せるようにした拡張です。SKILL.mdに名前や説明を記述しておくと、ユーザーが「/名前」で起動でき、説明文に合致する文脈ではClaude自身が判断して呼び出すこともできます。
skillとは何か
skillは、「この場面ではこう進める」という手順や知識をパッケージ化したものです。プロンプトに毎回長い指示を書く代わりに、再利用可能な単位として切り出しておけます。
呼び出し方は2通りあります。ユーザーが明示的に「/名前」で起動する方法と、ユーザーの依頼内容がskillの説明(description)に合致したときにClaudeが文脈で呼び出す方法です。どちらでも同じ手順を再現できるため、社内のやり方を標準化する用途に向きます。
SKILL.mdの構造(frontmatter)
skillはSKILL.mdに定義します。冒頭のfrontmatterに、少なくとも名前(name)と説明(description)を書きます。説明文はトリガー判定に使われる重要な要素で、本文には実際の手順や前提を書きます。
descriptionは「いつ・何のために使うskillか」を具体的に書くのがコツです。ここが曖昧だと、呼ばれてほしい場面で呼ばれなかったり、逆に関係ない場面で誤って呼ばれたりします。
- name: skillの識別名。/起動時のコマンド名にもなる
- description: 何をするskillか・いつ使うかの説明。Claudeの関連性判定に使われる
- 本文(SKILL.md本体): 実際の手順、前提、注意点などの中身
起動方法の比較
skillの呼び出し方には「明示起動」と「文脈起動」があります。使い分けの目安を整理します。
| 観点 | /名前で明示起動 | Claudeが文脈で起動 |
|---|---|---|
| きっかけ | ユーザーが/名前を打つ | 依頼内容がdescriptionに合致 |
| 確実性 | 必ず起動する | 説明文の書き方に依存する |
| 向く場面 | 使うことが決まっている定型作業 | 状況に応じて自動で使ってほしい補助的処理 |
| 調整のコツ | コマンド名を覚えやすく短く | descriptionを具体的に書く |
実例: 経営タスクをコマンド化する
Radineerでは多数の社内skillを本番運用しています。たとえば経営ロールをコマンド化した CxO 系(/cfo /cto /coo /cmo /ceo)、複数AIで主張や実装を相互検証する /debate、開発ワークフローをまとめた /project などです。これに加えて、業務ドメインごとのskillも多数運用しています。
こうしてコマンド化しておくと、「財務の視点でレビューして」「この判断を独立検証して」といった依頼を、毎回手順を書き起こさずに同じ品質で実行できます。属人的だった進め方を、誰が呼んでも再現できる形に揃えられるのがskill化の価値です。
配布と運用
skillはSKILL.mdとして管理できるため、内容をバージョン管理しながら更新・共有していくのに向いています。手順が変わったらSKILL.mdを直すだけで、呼び出し側の使い方は変えずに挙動を更新できます。
運用のコツは、1つのskillに役割を詰め込みすぎないことです。役割が広すぎると説明文が曖昧になり、トリガー判定の精度が落ちます。目的ごとに分けておくほうが、呼ばれるべき場面で正しく呼ばれます。
落とし穴: 命名衝突とトリガーの暴発
注意点の一つが命名衝突です。同じ名前のskillが複数あると、どれが起動するのかが分かりにくくなります。名前は重複しないよう管理し、役割が一目で分かる命名にしてください。
もう一つがトリガーの暴発です。descriptionを広く書きすぎると、関係のない依頼でもskillが呼び出されてしまいます。逆に狭すぎると呼ばれてほしい場面で呼ばれません。「いつ使うか/使わないか」を具体的に書き分けることで、誤発火を抑えられます。
よくある質問
skillはどうやって作りますか?
SKILL.mdを用意し、冒頭のfrontmatterに名前(name)と説明(description)を書き、本文に実際の手順を記述します。descriptionはClaudeが関連性を判断する材料になるため、いつ・何のために使うskillかを具体的に書くのがコツです。
skillはどうやって呼び出されますか?
2通りあります。ユーザーが「/名前」で明示的に起動する方法と、依頼内容がskillのdescriptionに合致したときにClaudeが文脈で自動的に呼び出す方法です。確実に使いたい作業は明示起動、状況に応じて補助的に使いたい処理は文脈起動が向きます。
どんな業務をskillにできますか?
定型の手順や判断基準があるものはskill化に向きます。Radineerでは経営ロール(/cfo /cto /coo /cmo /ceo)、複数AIによる検証の/debate、開発ワークフローの/projectなどを本番運用し、業務ドメイン別のskillも多数運用しています。
skillが意図しない場面で起動してしまいます。どうすればよいですか?
descriptionが広すぎることが原因のことが多いです。「いつ使うか」だけでなく「いつ使わないか」も具体的に書き分け、1つのskillに役割を詰め込みすぎないようにすると、トリガーの暴発を抑えられます。名前の重複(命名衝突)も挙動が分かりにくくなるため避けてください。