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ポータブルトイレを介護保険で購入|指定業者とネット

執筆・編集:福祉用具レンタル・購入の事業所DB 編集部(運営 合同会社Radineer)/更新日 2026年11月3日

ポータブルトイレは、条件を満たして買えば介護保険の購入費の支給を受けられます。対象になるのは、都道府県などの指定を受けた特定福祉用具販売事業者の事業所で買った場合です。ネットで買う場合、文京区の例では、指定事業者であっても福祉用具専門相談員の助言を直接受けられない通信販売・インターネット販売は給付の対象外です。買う前に、店頭かネットかよりも、購入先が指定事業者かどうかと、その売り方で専門相談員の助言を直接受けられるかを確かめておきます。[1,2]

ポータブルトイレは介護保険で「購入」、指定業者かどうかで支給が分かれる

介護保険法では、入浴や排せつに使う福祉用具など大臣が定めるもの(特定福祉用具)を、貸与ではなく「特定福祉用具販売」として販売の対象にしています。文京区の例では、この特定福祉用具の一つである「腰掛便座」にポータブル式のものが含まれると案内しています。文京区の案内に沿えば、ポータブルトイレ(ポータブル式の腰掛便座)はレンタルではなく販売の対象で、指定を受けた事業者の事業所で買うなどの条件を満たせば購入費の支給の対象になります。[1,2]

購入費(居宅介護福祉用具購入費)が支給されるのは、指定を受けた特定福祉用具販売事業者の事業所で売られている特定福祉用具を買ったときです。この指定事業者制度は、事業者の責任をはっきりさせるため、平成18年度に導入されました。[1,3]

資料に書かれている範囲で、買い方ごとの扱いを並べると次のようになります。

買い方 介護保険の購入費 出どころ
指定を受けた特定福祉用具販売事業者の事業所で購入 支給の対象 介護保険法 第四十四条 [1]
都道府県の指定を受けていない事業所で購入 文京区の例では給付の対象外 文京区の案内 [2]
指定事業者の「通信販売」「インターネット販売」などで、福祉用具専門相談員の助言を直接受けられない購入 文京区の例では給付の対象外 文京区の案内 [2]

表のとおり、文京区の例では、指定を受けていない事業所からの購入と、指定事業者でも助言を直接受けられない通信販売・インターネット販売などでの購入が、給付の対象外とされています。どちらか一方だけでは足りません。[2]

ネットで買うポータブルトイレに介護保険は使える?指定業者の通販の扱い

どこで買えばよいかは、同じ状況の人も迷っています。

ポータブルトイレはホームセンターと通販のどちらで買えるのかを尋ねる投稿があります。[4]

この人は、店頭か通販かという買う場所を気にしていました。介護保険の購入費については、条文と文京区の案内では、場所より先に、事業者が指定を受けているかと、どんな売り方かが問われます。[1,2]

介護保険法の条文は、購入費の対象を「指定を受けた特定福祉用具販売事業者の事業所で販売される」特定福祉用具としています。文京区の例では、指定事業者であっても、福祉用具専門相談員の助言を直接受けられない「通信販売」「インターネット販売」などでの購入を給付の対象外としています。文京区の扱いでは、ネットの店に「指定事業者」と書かれていても、福祉用具専門相談員の助言を直接受けられない通信販売・インターネット販売での購入であれば給付の対象外です。[1,2]

ネットで申し込みつつ専門相談員の助言を直接受けられる買い方が給付の対象になるかは、使える資料には書かれていません。この記事で挙げる文京区・大田区の扱いも各区の案内なので、お住まいの市区町村の介護保険の担当窓口に確かめてください。

ネットの店を比べるときに見ておけるのが、代金を払ったときに受け取る書類です。指定特定福祉用具販売事業者は、代金を受け取ったら、品目名や販売費用の額を書いた証明書、領収書、パンフレットなどを利用者に渡さなければならないと定められています。[5]

お住まいの地域の事業所を探す(介護保険の指定事業所 全国7,329件・2026年6月末時点)。都道府県を選び、市区町村を選ぶと、事業所名・住所・電話番号・公式サイトの一覧が出ます。

北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 新潟県 富山県 石川県 福井県 山梨県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県

指定業者で介護保険を使うポータブルトイレ購入の費用と上限

介護保険で買える上限を気にする家族もいます。[6]

ポータブルトイレを買うことになり、介護保険で購入できる上限を調べたという家族の投稿があります。

この家族が調べた上限について、国の資料には次のように書かれています。特定福祉用具の販売は、原則として年間10万円が支給限度基準額とされています。限度額を管理する期間は、毎年4月1日からの12か月間です。[3,7]

支給額について、法律では購入にかかった費用の100分の90に相当する額と定めています。福祉用具の購入には公定価格がなく、実際にかかった費用の額に対して、原則9割、所得に応じて8割・7割が給付されます。大田区の例では、毎年4月から翌年3月までの1年間、要介護度にかかわらず10万円までの費用を上限として、その9割・8割・7割が支給されると案内しています。[1,3,8]

項目 内容
支給の対象になる購入費用の上限 原則年間10万円(支給限度基準額) [3]
上限を数える期間 毎年4月1日からの12か月間 [7]
支給の割合 原則9割、所得に応じて8割・7割 [3]
市町村による上乗せ 条例で国の基準額を超える額を定められる [1]
同じ種目の買い直し 同じ期間内は原則支給なし。特別の事情を市町村が認めれば支給 [7]

同じ管理期間内に、同じ種目の特定福祉用具をすでに買って購入費の支給を受けている場合は、原則として支給されません。ただし、壊れた場合や、介護の必要の程度が著しく高くなった場合など特別の事情があり、市町村が認めれば支給されます。ポータブルトイレを買い替えるときは、前の購入が今と同じ管理期間(毎年4月1日からの12か月間)かどうかに加え、同じ種目で購入費の支給をすでに受けているかも確かめておきます。[7]

ポータブルトイレを指定業者で購入して介護保険の支給を受ける手順(ネット申込も)

支給申請書には、購入した特定福祉用具の領収証と、パンフレットなど用具の概要を書いた書面を付けます。指定事業者は、証明書・領収書・パンフレットなどを渡すことが定められています。購入時にこれらを受け取っておけば、申請書に付ける書類がそろいます。[7,5]

大田区の例では、区に代理受領の登録をした事業者から買えば、利用者は自己負担分の1割・2割・3割だけを支払う方法があります。代理受領を使える事業者かどうかは、ネットの店でも店頭でも、購入前に聞いておけます。[8]

購入前に、次の項目を確認しておきます。

よくある質問

Q. ポータブルトイレは介護保険でレンタルできますか?

A. 入浴や排せつに使う福祉用具など大臣が定めるものは、貸与ではなく特定福祉用具販売の対象です。文京区の例では、この販売の対象である腰掛便座にポータブル式が含まれると案内しています。

Q. ネット通販で買ったポータブルトイレの領収書で申請できますか?

A. 文京区の例では、指定を受けていない事業所からの購入や、専門相談員の助言を直接受けられない通信販売・インターネット販売での購入は給付の対象外です。法律でも、購入費の対象は指定事業者の事業所で販売されるものと定めています。

Q. 1年間にいくらまで支給されますか?

A. 原則年間10万円が支給限度基準額で、管理期間は毎年4月1日からの12か月間です。市町村は条例で、これを超える額を定めることもできます。

Q. 壊れたら、同じ年度にもう一度買えますか?

A. 同じ管理期間内に同じ種目で支給を受けていると原則は支給されませんが、破損など特別の事情があり、市町村が認めれば支給されます。

Q. 支給の申請には何が要りますか?

A. 申請書に、購入した用具の領収証と、パンフレットなど用具の概要を書いた書面を付けます。

参考資料

  1. 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)e-Gov法令API v2(第八条)(e-Gov現行版(2026-10-01施行の改正反映))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/409AC0000000123?response_format=json
  2. 文京区「福祉用具償還払い(特定福祉用具の購入)」(文京区ページ(2026-11-03取得時点))https://www.city.bunkyo.lg.jp/tetsuzuki/kaigo/serviceriyou/riyoudekiruservice/zaitaku/hukushiyougushoukanbarai.html
  3. 社会保障審議会介護給付費分科会 第259回(R8.6.29)資料7「福祉用具・住宅改修」厚生労働省老健局(2026-06-29(第259回介護給付費分科会))https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001716098.pdf
  4. Yahoo!知恵袋の投稿(2013/6/21 22:31)https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12109147807
  5. 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成十一年厚生省令第三十七号)e-Gov法令API v2(第百九十四条)(e-Gov現行版(2025-04-01施行の改正反映))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/411M50000100037?response_format=json
  6. Yahoo!知恵袋の投稿(2024/5/9 20:59)https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10297759035
  7. 介護保険法施行規則(平成十一年厚生省令第三十六号)e-Gov法令API v2(第七十二条)(e-Gov現行版(2026-10-01施行の改正反映))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/411M50000100036?response_format=json
  8. 大田区「特定福祉用具購入費の支給」(大田区ページ(2026-11-03取得時点))https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/fukushi/kourei/kyufu/tokuteihukusi.html

制度の運用は市区町村によって違うことがあります。手続きの前に、お住まいの市区町村の介護保険の窓口か担当のケアマネジャーに確認してください。

厚生労働省「福祉用具の全国平均貸与価格及び貸与価格の上限一覧」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14518.html)を加工して作成。出典: 厚生労働省「介護サービス情報公表システム」オープンデータ(2026年6月末時点)を加工して作成(CC BY 4.0)