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介護ベッドのレンタルは医療費控除の対象外?購入との違い

執筆・編集:福祉用具レンタル・購入の事業所DB 編集部(運営 合同会社Radineer)/更新日 2026年11月3日

介護保険で借りる介護ベッドのレンタル代は、国税庁の整理では「医療費控除の対象外となる居宅サービス等」に入るため、医療費控除には入れられません。介護ベッドを購入した場合と、介護保険を使わず自費で借りた場合の扱いは、この記事の資料には書かれていないので、税務署に確かめてください。まず、介護保険で借りたときの月々の自己負担と、購入したときの介護保険上の扱いを比べます。[1]

介護保険で借りる介護ベッドのレンタル代が医療費控除の対象外になる理由

国税庁は、介護保険の居宅サービス等を医療費控除の対象かどうかで区分しています。福祉用具貸与と介護予防福祉用具貸与は、対象外の区分(③)に入っています。③の区分のサービスは生活援助を中心とした日常生活上の世話等にあたるため、自己負担額は医療費控除の対象にならないとされています。[1]

同じ疑問を尋ねる質問もあります。

介護用品のレンタル料が医療費控除の対象になるかを尋ねる投稿です。[2]

この投稿は介護用品のレンタル料について尋ねています。介護保険で介護ベッドを借りる場合は福祉用具貸与にあたり、上の③の区分に入ります。[1]

介護ベッドのレンタルと購入:医療費控除と介護保険の扱いを比較

項目 介護保険でレンタル(福祉用具貸与) 購入
医療費控除 対象外の区分に入る この記事の資料には書かれていない [1]
介護保険の給付 公定価格はなく、実際にかかった費用の原則9割(所得に応じて8割・7割)を給付 購入費の支給は、指定事業所で買った特定福祉用具が対象 [3,4]
給付の上限 貸与件数が月平均100件以上の商品は貸与価格に上限があり、上限を超えると給付対象外 特定福祉用具の販売は、原則として年間10万円が支給限度基準額 [3]
事業所が渡すもの 福祉用具専門相談員が、機能・利用料・全国平均貸与価格などを目録等の文書で示す 指定事業者は、品目名や販売費用の額を書いた証明書・領収書・パンフレットなどを交付 [5]

介護保険には、同じ用具を借りるか買うかを選べる「選択制」があります。対象は固定用スロープ、歩行器(歩行車を除く)、単点杖(松葉づえを除く)、多点杖で、介護ベッドは入っていません。[3]

介護保険で借りる介護ベッドの月額と自己負担の目安

公表されている一覧を当方で集計したところ、介護ベッド(特殊寝台)本体の全国平均貸与価格は、229商品の中央値で月8,143円でした(商品名で本体を分けた当方の集計のため、付属品が一部混ざることがあります)。この全国平均貸与価格は自己負担分ではなく、レンタル料の月額全体(10割)です。[6]

品目(介護保険で借りる場合・月額) 全国平均貸与価格の中央値(10割) 上限の中央値 自己負担の目安(1割/2割/3割)
介護ベッド本体(229商品) 8,143円 9,420円 814円/1,629円/2,443円
マットレス(エアマット等を含む397商品) 1,994円 2,180円 199円/399円/598円

(出典:)[6]

介護ベッド本体の全国平均貸与価格は、下から1割の商品で5,333円、上から1割の商品で12,947円と開きがあります。上限価格は、その商品の「全国平均貸与価格+1標準偏差」に相当します。貸与件数が月平均100件以上の商品には貸与価格の上限があり、上限を超えて貸与した場合は給付対象になりません。[6,3]

貸与のときは、同じ種目で機能や価格帯の違う複数の商品の情報を示すこととされています。福祉用具専門相談員は、目標やモニタリングの時期などを書いた福祉用具貸与計画も作ります。[5]

お住まいの地域の事業所を探す(介護保険の指定事業所 全国7,329件・2026年6月末時点)。都道府県を選び、市区町村を選ぶと、事業所名・住所・電話番号・公式サイトの一覧が出ます。

北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 新潟県 富山県 石川県 福井県 山梨県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県

介護ベッドのレンタルは対象外でも、医療費控除に入る介護の費用

介護保険で借りる介護ベッドのレンタル代(福祉用具貸与)は対象外ですが、同じ介護保険のサービスでも医療費控除に入るものがあります。国税庁の表では、短期入所療養介護(ショートステイ)は「医療費控除の対象となる居宅サービス等」の区分に入っています。[1]

短期入所生活介護(ショートステイ)は、医療系サービスと併せて利用する場合に限って対象になる区分(②)です。併せて利用する場合とは、1か月単位のケアプランに医療系サービスが位置付けられている場合をいい、サービス利用票に医療系サービスが記載されているかで判断します。[1]

おむつ代は、居宅サービス等で使ったもので、医師等が発行する「おむつ使用証明書」がある場合に限り医療費控除の対象になります。[1]

費用 医療費控除の扱い(国税庁 No.1127)
介護ベッドなどの福祉用具貸与 対象外 [1]
短期入所療養介護 対象 [1]
短期入所生活介護 医療系サービスと併せて利用する場合のみ対象 [1]
居宅サービス等で使ったおむつ代 おむつ使用証明書がある場合のみ対象 [1]

介護ベッドを購入する前のチェックリスト

介護保険で購入費が支給されるのは、入浴や排せつに使う用具など大臣が定めた「特定福祉用具」です。購入費の額は、法律では購入費用の100分の90とされています。支給限度額は毎年4月1日からの12か月間で管理されます。[4,7]

介護ベッドが特定福祉用具に含まれるかどうかや、介護保険で介護ベッドを借りられる人の条件は、この記事の資料には書かれていません。購入費の支給の手続きは、お住まいの市区町村の介護保険の窓口に確かめてください。

市区町村の運用には、次のような例があります。文京区の例では、都道府県の指定を受けていない事業所から特定福祉用具を買った場合と、指定事業者でも福祉用具専門相談員の助言を直接受けられない通信販売やインターネット販売等で買った場合は、給付の対象外と案内しています。大田区の例では、区に代理受領登録をした事業者を使えば、利用者は1割・2割・3割の自己負担分だけを払う方法があります。[8,9]

よくある質問

Q. 介護保険で借りている介護ベッドの自己負担分は医療費控除に入りますか?

A. 入りません。国税庁は福祉用具貸与を「医療費控除の対象外となる居宅サービス等」に分類しています。

Q. 介護予防で借りている福祉用具も対象外ですか?

A. 介護予防福祉用具貸与も、福祉用具貸与と同じく対象外の区分に入っています。

Q. 介護ベッドは、借りるか買うかを選べる選択制の対象ですか?

A. 対象ではありません。選択制の対象は固定用スロープ、歩行器(歩行車を除く)、単点杖(松葉づえを除く)、多点杖です。

Q. 特定福祉用具の購入費を申請するときは何が必要ですか?

A. 支給申請書に、購入した特定福祉用具の領収証と、パンフレットなど用具の概要を書いた書面を添付します。

Q. 介護ベッドの全国平均貸与価格は、そのまま自己負担額ですか?

A. いいえ、レンタル料の月額全体(10割)です。中央値の商品を1割負担で借りると、自己負担の目安は月814円です。

参考資料

  1. 国税庁タックスアンサー No.1127 医療費控除の対象となる介護保険制度下での居宅サービス等の対価(国税庁タックスアンサー(2026-11-03取得時点))https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1127.htm
  2. Yahoo!知恵袋の投稿(2014/3/7 18:13)https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11122104131
  3. 社会保障審議会介護給付費分科会 第259回(R8.6.29)資料7「福祉用具・住宅改修」厚生労働省老健局(2026-06-29(第259回介護給付費分科会))https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001716098.pdf
  4. 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)e-Gov法令API v2(第八条)(e-Gov現行版(2026-10-01施行の改正反映))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/409AC0000000123?response_format=json
  5. 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成十一年厚生省令第三十七号)e-Gov法令API v2(第百九十四条)(e-Gov現行版(2025-04-01施行の改正反映))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/411M50000100037?response_format=json
  6. 厚生労働省「福祉用具の全国平均貸与価格及び貸与価格の上限一覧」令和6年4月公表分と令和6年7月〜令和8年10月の追加公表分(4,927商品)を当方で集計(令和8年10月貸与分まで)https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14518.html
  7. 介護保険法施行規則(平成十一年厚生省令第三十六号)e-Gov法令API v2(第七十二条)(e-Gov現行版(2026-10-01施行の改正反映))https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/411M50000100036?response_format=json
  8. 文京区「福祉用具償還払い(特定福祉用具の購入)」(文京区ページ(2026-11-03取得時点))https://www.city.bunkyo.lg.jp/tetsuzuki/kaigo/serviceriyou/riyoudekiruservice/zaitaku/hukushiyougushoukanbarai.html
  9. 大田区「特定福祉用具購入費の支給」(大田区ページ(2026-11-03取得時点))https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/fukushi/kourei/kyufu/tokuteihukusi.html

制度の運用は市区町村によって違うことがあります。手続きの前に、お住まいの市区町村の介護保険の窓口か担当のケアマネジャーに確認してください。

厚生労働省「福祉用具の全国平均貸与価格及び貸与価格の上限一覧」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14518.html)を加工して作成。出典: 厚生労働省「介護サービス情報公表システム」オープンデータ(2026年6月末時点)を加工して作成(CC BY 4.0)