系統用蓄電池に土地を貸す:地代の決まり方と相談先
執筆・編集:系統用蓄電池・蓄電池投資の事業者DB 編集部(運営 合同会社Radineer)/更新日 2026年11月6日
この記事で使える資料には地代の金額例が無いため、目安の額は示せません。低圧の系統用蓄電池の設備について、公式の記載には櫻貿易の「1,250万円〜」やティーエスピーの「約2,500万円から導入可能」などがあります。金額は2026-11-02確認時点の各社公式の記載です。地代は、複数の借り手から提示を取って並べて比べてください。[1,2]
貸すか売るかを比べる
下の表では、声がかかったときの対応として「貸す」「売る」「間に入る事業者に頼む」を並べました。当方の一覧で公式サイトを確認できた事業者は42件あります。種類の内訳は販売17件、開発2件、EPC4件、仲介1件などです。[3]
| 選択肢 | 土地の所有 | お金の入り方 | 声をかける先の例 |
|---|---|---|---|
| 貸す | 自分に残る | 地代を受け取る(支払いの時期と期間は契約で確認) | 借りたいと申し出た事業者(どの種類の事業者かは相手に確認) |
| 売る | 買い手に移る | 売却代金を受け取る | 買いたいと申し出た事業者(建設業者から持ちかけられた例がある) [4] |
| 間に入る事業者に頼む | 選んだ方法による | 確認できたのは系統用蓄電所の売買の仲介。土地の売買や貸す場合も扱うかは相手に確認 | 仲介の事業者 [5] |
土地付きで低圧の蓄電池を販売する事業者もあります。また、蓄電池の用地を対象にした「用地売却型」の不動産特定共同事業もあります。声をかけてきた相手がどの種類の事業者かを、最初に聞いてください。[6,7]
借り手の設備の規模
下の表は、低圧の系統用蓄電池について公式に記載された金額です。表の並びは評価の順ではありません。
| 事業者 | 種類 | 公式の記載 |
|---|---|---|
| 櫻貿易 | 販売(ワンストップ) | 1,250万円〜 |
| エコスタイル | 販売・EPC・O&M | 1,450万円~(税別)99kWhクラス/1,800万円~(税別)198kWhクラス |
| 再エネひろば(LC-JAPAN) | 販売・施工 | 21区画限定 217kWh構成で1,655万円(税別・設備工事代込)~ |
| テクノロジーズ(4社連携) | 販売・施工・アグリゲーター | 1案件あたり約1,700万円(税抜)を想定 |
| ティーエスピー | 販売 | 約2,500万円から導入可能 |
| 東光パートナーズ | 仲介 | 低圧の初期投資の相場(機器+工事)2,000〜3,000万円(同社の相場解説) |
エコスタイルの記載は「~」付きの下限額(税別)です。記載は「99kWhクラス」「198kWhクラス」で、各設備の正確な容量は確認できません。仮にクラス名の容量で割ると、99kWhクラスは1,450万円÷99kWh=約14.6万円、198kWhクラスは1,800万円÷198kWh=約9.1万円で、おおよその目安です。記載は「~」付きの下限額なので、1kWhあたりの額も下限から計算した目安として見てください。地代は、各社に直接確かめてください。[8]
状況ごとの判断
「買いたい」「貸して」と来た
業者のほうから土地の購入を持ちかけられた例があります。
[4]
この例では、建設業者から蓄電所用地として土地を買いたいと持ちかけられています。相手が貸す形に応じるかは分からないため、応じるかどうかを聞いてみてください。その場では返事をせず、売る場合と貸す場合の提示を両方書面でもらってください。[4]
電線につなぐ手続きの段階を聞く
電力会社への接続の契約申込みで払う保証金は、申込みを取り下げると、正当な理由がある場合を除いて原則として返りません。接続検討の回答が出ているか、契約申込みまで進んでいるかを聞いてください。[11]
自分から借り手を探す
事業者によって、対象にする電力会社の管内が異なる例があります。エコスタイルは東北・東京・中部・関西・九州電力管内、テクノロジーズほか4社連携の事業は東京・中部・関西・九州電力管内を対象にしています。土地がどの電力会社の管内にあるかを先に調べ、声をかける事業者の対象地域に入っているかを確かめてください。[8,10]
相談の前に用意すること
相談のときは、次の項目を手元にそろえておいてください。
- □ 土地の所在地・地目・面積(登記の内容)
- □ 土地がどの電力会社の管内にあるか
- □ 名義が自分だけか、共有者がいるか
- □ 借り手の会社名と種類(開発・EPC・販売・仲介)
- □ 接続検討の回答が出ているか、契約申込みまで進んでいるか
- □ 地代の額と、支払いが始まる時期
- □ 契約期間と、契約が終わったときの設備の撤去と原状回復
- □ 貸す提案と売る提案の両方を書面でもらったか
- □ 2社以上から提示を取ったか
地代の額だけでなく、支払いが始まる時期と撤去の条件を並べて比べてください。
よくある質問
Q. 土地が広く、大きな蓄電所の話が来ています。接続の手続きは誰に申し込むのですか?
A. 発電設備等の接続検討では、最大受電電力の合計が1万kW以上なら、一般送配電事業者のほかに広域機関(OCCTO)にも申し込めます。1万kW未満は一般送配電事業者に申し込みます。
Q. 近所の別の案件と一緒に手続きが進むことはありますか?
A. 近くの案件も含めて対策を立て、つなぎたい事業者どうしで増強工事費を分け合う「電源接続案件一括検討プロセス」という手続きがあります。この手続きの対象になっているかは、借り手に聞いて確かめてください。
Q. 土地そのものを対象にした事業はありますか?
A. 系統用蓄電池の用地を対象にした「用地売却型」の不動産特定共同事業があります。土地を貸す話とは仕組みが違うので、声をかけてきた相手がどちらの形かを分けて聞いてください。
参考資料
- 各事業者の公式サイト(2026-11-02確認)https://lsb-s-d.jp/
- 各事業者の公式サイト(2026-11-02確認)https://www.tsp-cg.com/topics/2026/04200950156235.html
- 各事業者の公式サイト(2026-11-02確認)https://radineer.asia/chikudenchi/
- 「Yahoo!知恵袋の投稿」(2026/3/9 16:02)https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11326096231
- 各事業者の公式サイト(2026-11-02確認)https://toko-p.jp/teiatsu/
- 各事業者の公式サイト(2026-11-02確認)https://everylab.jp/
- 各事業者の公式サイト(2026-11-02確認)https://www.torches.fund/projects/fund-032
- 各事業者の公式サイト(2026-11-02確認)https://lp.eco-st.co.jp/power-storage/
- 各事業者の公式サイト(2026-11-02確認)https://saiene-hiroba.com/bess
- 各事業者の公式サイト(2026-11-02確認)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000013775.html
- 電力広域的運営推進機関「系統アクセスに関するよくあるお問い合わせ(FAQ)」(OCCTOページ(2026-11-03取得時点))https://www.occto.or.jp/institution/access/faq.html
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