AI 動物病院・獣医診療管理(クラウドPIMS)プラットフォーム比較2026|ezyVet・Digitail・Shepherd・Provet Cloud・Covetrus Pulseで「予約から診療記録・会計・飼い主連絡までをまとめてさばき、動物病院の手作業と取りこぼしを減らす」を実現する
動物病院向けのクラウド診療管理(PIMS)を比較。ezyVet・Digitail・Shepherd・Provet Cloud・Covetrus Pulseの特徴と選び方、AI活用と導入の注意点を解説します。
動物病院の診療管理をまとめてさばくとは
動物病院の運営では、予約・受付・診療記録(カルテ)・処置・会計・在庫・飼い主への連絡まで、多くの作業が毎日発生します。紙の記録や表計算、複数の道具を使い分けていると、入力の重複や連絡のもれが起きやすくなります。クラウド型の診療管理(PIMS:Practice Information Management System)は、こうした一連の流れをひとつの仕組みでまとめてさばくためのものです。
近年は、診察中の会話から記録の下書きを作るAIの補助や、飼い主への案内文の下書きなど、AIを使った支援機能を備える製品も増えてきました。ただし、これらはあくまで下書きや提案です。最終的なカルテの内容や診断、会計の確定は、獣医師やスタッフが確認して決めるのが基本です。この記事では、代表的な5つのプラットフォームの特徴と選び方を、動物病院の運営目線で整理します。
5つのプラットフォーム早わかり比較
まずは全体像です。いずれもクラウド型で、予約・カルテ・会計などを中心にした診療管理を得意とします。強みや想定する規模には違いがあるため、自院の課題に近いものから見ていくと選びやすくなります。
| プラットフォーム | 提供形態 | 特徴の方向性 | 向いている動物病院 |
|---|---|---|---|
| ezyVet | クラウド | 多機能・連携の広さ。検査機器や外部サービスとの連携を重視 | 機能を幅広く使いたい病院、複数拠点 |
| Digitail | クラウド | 飼い主向けアプリと一体。予約や連絡をアプリで完結しやすい | 飼い主との連絡を効率化したい病院 |
| Shepherd Veterinary Software | クラウド | 処置計画(トリートメントプラン)を軸にした診療の流れ | 診療の入力を簡潔にしたい中小規模の病院 |
| Provet Cloud | クラウド | 多拠点・多国での運用を意識した設計 | 複数拠点や地域をまたぐ運用の病院 |
| Covetrus Pulse | クラウド | 調剤・物流など周辺サービスとつながる運営基盤 | 調剤や在庫まで一体で回したい病院 |
比較表はおおまかな方向性を示すものです。実際の機能や対応範囲は変わることがあるため、導入前に各社の最新情報と自院の要件を照らし合わせて確認してください。
ezyVet|連携の広さで幅広い業務をまとめたい病院に
ezyVetはクラウド型の診療管理で、予約・カルテ・会計といった基本に加え、検査機器や外部サービスとの連携の広さが特徴として知られています。多機能である分、使いこなすには初期の設定や運用ルールづくりが大切になります。
複数の道具を使い分けていて、できるだけひとつにまとめたい病院や、複数拠点をそろえて運用したい病院に向きやすい方向性です。一方で、機能が多いことは学習のコストにもつながります。最初から全部を使おうとせず、予約とカルテなど中心の業務から始め、慣れてから対象を広げると無理がありません。
関連して、予約や会員的な連絡の設計を見直したい場合は、AI 会員管理プラットフォーム比較も参考になります。
Digitail|飼い主向けアプリと一体で連絡を効率化したい病院に
Digitailはクラウド型の診療管理で、飼い主向けのアプリと一体になっている点が特徴として挙げられます。予約やメッセージ、記録の共有などを飼い主側のアプリで受け取れる設計は、電話や紙でのやり取りを減らしたい病院に合いやすい方向性です。診察内容の記録を補助するAIの機能を案内している点も知られています。
飼い主との連絡が多く、予約の変更やリマインドに手間がかかっている病院では、連絡の流れをまとめる効果を見込みやすいでしょう。ただし、アプリを使う飼い主と使わない飼い主が混在する点には配慮が要ります。アプリを使わない場合の連絡手段も残しつつ、少しずつ切り替えていくと定着しやすくなります。
Shepherd Veterinary Software|処置計画を軸に入力を簡潔にしたい病院に
Shepherd Veterinary Softwareはクラウド型の診療管理で、処置計画(トリートメントプラン)を軸にした診療の流れを重視している点が特徴として知られています。診察から会計までの入力の手間をできるだけ簡潔にしたい、中小規模の病院に向きやすい方向性です。
カルテ入力や会計処理に時間がかかっていて、日々の作業を軽くしたい病院では、入力の流れを整える効果を見込みやすいでしょう。導入時は、自院でよく行う処置の型(テンプレート)をそろえておくと、入力の下書きが作りやすくなり、日々の手作業を減らす流れにつながります。
Provet Cloud|多拠点・地域をまたぐ運用を意識した病院に
Provet Cloudはクラウド型の診療管理で、複数拠点や地域をまたいだ運用を意識した設計として知られています。拠点ごとに情報がばらばらになりがちな課題に対し、共通の仕組みでまとめて管理したい病院に合いやすい方向性です。
拠点数が多い、あるいは今後増える見込みがある病院では、拠点間で運用をそろえる土台として検討する価値があります。多拠点の運用では、どの情報を共通にし、どこを拠点ごとに変えるかの設計が成果を左右します。最初に運用ルールをそろえておくと、拠点が増えても回しやすくなります。
Covetrus Pulse|調剤・在庫まで一体で回したい病院に
Covetrus Pulseはクラウド型の診療管理で、調剤や物流など周辺のサービスとつながる運営基盤という位置づけで知られています。診療の記録だけでなく、薬や在庫まわりまで一体で回したい病院に向きやすい方向性です。
薬の手配や在庫の管理に手間がかかっている病院では、診療と調剤・在庫の流れをつなげる効果を見込みやすいでしょう。ただし、周辺サービスとの連携を活かすほど、運用の設計が重要になります。どこまでを自動で流し、どこで人が確認するかを決めておくと、在庫の過不足や連絡のもれを防ぎやすくなります。
自院に合うプラットフォームの選び方
選ぶときは、機能の多さよりも「自院のいちばんの課題は何か」から考えると迷いにくくなります。次の観点を順に確認してみてください。
- いちばん減らしたい手作業:カルテ入力、会計、飼い主連絡、在庫のどれが重いか
- 規模と拠点数:単院か複数拠点か、今後増える見込みがあるか
- 飼い主との連絡手段:アプリ中心にしたいか、電話や紙も残すか
- 既存の道具との連携:検査機器や会計、予約の仕組みと合うか
- 移行のしやすさ:今のデータを移せるか、サポートを受けられるか
どの製品も、すべての課題を同じ強さで解決するわけではありません。優先順位の高い課題に近いものから、無料の説明やトライアルで試し、実際の操作感を確かめてから決めるのがおすすめです。あわせてAI 歯科医院の診療管理プラットフォーム比較のように、近い業種の選び方も参考になります。
導入を進めるときの注意点
導入では運用ルールの設計が成果を左右します。誰がカルテを確定し、どのタイミングで会計を締め、飼い主への連絡を誰が出すかがあいまいだと、入力のもれや連絡の重複が起きやすくなります。最初に受付から会計・連絡までの手順をそろえ、日々の流れに落とし込んでおくと、現場もスムーズに回りやすくなります。
また、診療管理には飼い主の個人情報やペットの診療データが集まります。情報の扱いや管理には配慮が欠かせません。AIによる記録や案内文の下書きはあくまで下書きとして扱い、カルテの確定や診断、会計の内容は担当者が確認して決めるようにすると、動物病院の手作業と取りこぼしを減らす流れにつながります。なお、個人情報や診療データの扱いは関係するルールや専門家の助言に沿って進めることが大切です。
よくある質問
クラウドの診療管理を入れれば、動物病院の作業は自然に減りますか?
道具を入れるだけでは減りません。予約・受付・カルテ・会計・連絡までをまとめてさばく仕組みです。誰が何をどの順で行うかの手順を決め、自院の型(テンプレート)をそろえて初めて、手作業と取りこぼしを減らす流れにつながります。
まずカルテと会計だけでも始められますか?
始められます。カルテ入力や会計に時間がかかっているなら、そこを中心にした運用から小さく始めると無理がありません。まず中心の業務を整え、運用が定着してから飼い主連絡や在庫など対象を広げると、規模に関わらず進めやすくなります。
AIが作った記録の下書きは、そのままカルテに使えますか?
そのままの利用はおすすめしません。AIの記録や案内文は下書きとして扱い、内容の確定は担当者が確認するのが基本です。まずは下書きを確認して直す手順を決め、運用が回ってから活用の範囲を広げると、記録の質を保ちながら手作業を減らして進めやすくなります。
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AI Scout編集部
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